エラーはないけど少し不安? ドメインキングのファイル転送性能の測定結果

この記事の内容は古いため現状と異なる可能性があります。新しい記事も参考にしてください。

ドメインキングは「電話サポート付き100円レンタルサーバー」がキャッチコピーのサービスであり、最廉価プランでもデータベースを利用できることが特徴でしょう。その他ドメインキングの詳細な仕様については当サイトのレビューをご覧ください。

1年ほど前にファイル転送性能 (FTP性能) について測定しましたが、測定方法を変更したことや下記の理由で新サーバーへ移行したこともあり、久しぶりに再測定することにしました。

サーバー変更の理由
2015年11月頃にPLESK12対応サーバーへの移行案内がありました。既存ユーザーも任意で新サーバーへの移行が可能です。

レンタルサーバーを選ぶときにFTP性能を気にする人はほとんどいません。しかし、デザインや機能を頻繁に更新する用途であれば、ファイルの転送速度が遅いだけで作業効率が悪くなり、ストレスにもなります。

それでは、ドメインキングのファイル転送性能を評価してみましょう。

ドメインキングのFTP仕様

全プランでFTPアカウントを 無制限 に作成可能です。通常のFTP以外に、セキュアなFTPS (FTP over SSL/TLS) にも対応しています。また、.ftpaccessによるアクセス制限も可能です。

FTPアカウント毎にアクセス可能なディレクトリを制限することができます。例えば、ホームディレクトリを「/httpdocs/ftp-user」と設定すれば、それより上位のディレクトリへはアクセスできなくなります。サイト管理者以外へのアカウント発行時に役立つでしょう。

測定方法

5分毎にアップロードとダウンロードを実行します。

  • Webページを構成するファイルのアップロードとダウンロード
    • テキストファイルや画像ファイル
    • (HTTP) レスポンス性能の評価に利用しているサイト (ページ) を構成するデータ群
  • 合計ファイルサイズは約2MB (約20ファイル)

最大3つのファイルを並列転送します。レンタルサーバーがそれ以上の同時接続を許可していて、FTPクライアントも並列転送に対応していれば、この測定結果より早く転送できることになります。

測定期間

測定期間は 7日間 です。

測定と言っても一度きりでは意味がないので、一定期間の継続した測定を行っています。「たまたま利用者が少なくレスポンスが良かった」「一時的なトラブルが原因でレスポンスが悪かった」という、誤った結果となることを (完全ではありませんが) 防げます。

一定期間測定することで、利用者数 (訪問者数) が変動する日中、夜間、深夜の差を確認することもできます。例えば、利用者の少ない深夜と、利用者の多い日中との差が小さければ、負荷に強いサーバーということを推測できます。

測定経路

ドメインキングのサーバーですが、いまいち所在地がはっきりとしません。あくまでも当サイトの調査による推測ですが「静岡県焼津市」にあるTOKAIコミュニケーションズの「Broad Center」と呼ばれるデータセンターで運用されているようです。もしくは、関東圏内といったところです。

経路図は測定元からデータセンターまでのネットワークを示しており、経由するIX (インターネットエクスチェンジ) 等を含みます。測定元はK-Opticom (インターネットプロバイダ) のネットワーク内、関西圏 (赤い円) にあるサーバーです。

サーバーは 測定専用 として測定以外の処理は行っていません。

測定環境
eo光(K-Opticom/関西電力)100Mタイプ
ルーターと測定用サーバーは有線接続

測定結果

  アップロード ダウンロード
有効測定 2,016回 2,016回
棄却検定除外 2.53% (51) 1.88% (38)
棄却検定閾値 3.15秒 3.86秒
エラー 0% (0) 0% (0)
3秒以上 0.55% (11) 3.47% (70)
中央値 1.74秒 1.84秒
平均値 1.82秒 1.90秒
ばらつき/標準偏差 0.28秒 0.42秒
測定結果について
有効測定はエラーを省いた回数を示します。
測定実行のタイミングによりサーバーやネットワークの状態 (混雑具合) が変動します。集計に影響を与える一時的な異常値 (外れ値) を棄却検定 Grubbs’ test (α=0.001) により省いています。
生データ (未加工データ) は最後に掲載しています。
ばらつき (標準偏差)
統計的な話ですが、転送時間の 約68%平均値 ± ばらつき に、約95%平均値 ± ばらつき×2 に収まることを示します。つまり、ばらつきが小さいほど転送性能が安定しているといえます。

ドメインキングの評価

この測定結果やグラフをみると非常に安定しており素晴らしい結果に思えますが、ページ下部の未加工データを確認すると極端にレスポンスが悪化している時間帯があります。測定元サーバーやネットワークのトラブルかと思いましたが、同時期かつ同サーバーに実施したWebサイトのレスポンス測定には全く問題がありません。

同時期に実施したWebサイトのレスポンス測定
改善されたレスポンス性能、PLESK12採用ドメインキングの新サーバー

公式サイトを覗いてみると、この時期にトラブルが多発しています。契約しているサーバーは対象外でしたが、何かしらの影響はあったのでしょう。遅くはなっていますが、ファイル転送に失敗しているわけではありません。この一時的なトラブルを除けば、基本性能は高いということになります。

トラブル時のデータを詳細に確認しても意味がありませんが、棄却検定により除外されたデータについて、ダウンロードの平均値は約24秒、アップロードは約20秒となっており、転送性能がかなり悪化していることがわかります。

他のレンタルサーバーとの比較

アップロード ダウンロード Grubbs'
test
平均時間 (秒) ばらつき (秒) 平均時間 (秒) ばらつき (秒)
データの無断転載はご遠慮ください。
1. シックスコア 0.75 0.05 0.48 0.10
2. エックスサーバー 0.75 0.05 0.49 0.13
3. Sova WP 0.84 0.24 0.73 0.18
4. wpXクラウド 0.86 0.06 0.59 0.19
5. ミニバード 0.90 0.42 0.69 0.30
6. Webcrow 0.95 0.24 0.71 0.26
7. wpXレンタルサーバー 0.95 0.32 0.72 0.27
8. エックスドメイン(WordPress) 0.99 0.32 0.71 0.28
9. ファイアバード 1.04 0.49 0.72 0.30
10. X2 1.05 0.44 0.72 0.32
11. クローバー 1.10 0.48 0.86 0.38
12. Bizメール&ウェブ エコノミー 1.11 0.08 0.73 0.11
13. WPblog 1.21 0.33 0.75 0.25
14. エックスドメイン(PHP&MySQL) 1.33 0.26 1.13 0.25
15. Z.com WordPress(SFTP) 1.39 0.14 1.06 0.11
16. スタードメイン 1.44 0.67 1.19 0.29
17. ラクサバ 1.50 0.07 1.33 0.54
18. Quicca 1.53 0.09 0.89 0.09
19. ドメインキング 1.56 0.10 0.97 0.07
20. JETBOY 1.58 0.06 0.98 0.21
21. COREPRESS Cloud(SFTP) 1.61 0.07 1.72 0.12
22. FUTOKA 1.61 0.19 1.13 0.25
23. KAGOYA 1.61 0.10 1.08 0.21
24. ヘテムル 1.62 0.19 1.21 0.10
25. エクスクラウド 1.67 0.15 0.98 0.07
26. Z.com 1.73 0.11 1.06 0.09
27. バリューサーバー 1.77 0.24 1.08 0.14
28. バリューサーバー(SFTP) 1.83 0.27 1.33 0.15
29. アルファメール 1.88 0.69 1.53 0.33
30. コアサーバー 1.98 0.33 1.19 0.11
31. ロリポップ!(新サーバー) 2.11 0.35 1.44 0.40
32. お名前.com 2.14 0.69 1.25 0.16
33. Zenlogic 2.26 0.63 1.33 0.15
34. スマイルサーバ 2.38 0.30 2.46 0.29
35. ロリポップ!(旧サーバー) 2.48 0.55 1.92 0.52
36. WADAX 2.62 1.02 1.84 0.63
37. XREA 2.92 1.12 2.99 1.41
38. さくらインターネット 2.97 1.19 1.39 1.76
39. MixHost(SFTP) 3.00 0.24 1.93 0.13
40. CPI 3.09 0.16 1.36 0.12
41. MixHost 3.41 0.09 1.86 0.08
42. iCLUSTA+ 5.53 3.45 5.86 4.10
43. ちゅらうみレンタルサーバー 6.75 0.73 8.72 0.98
44. FC2レンタルサーバー(海外) 11.60 0.48 6.79 0.28
45. フレンドサーバー(海外) 12.10 0.50 7.47 0.19
46. FC2ホームページ(海外) 12.30 0.52 10.90 1.35
47. FC2 Lite(海外) 16.60 0.56 10.10 0.86
48. JETBOY(旧サービス)(海外) 20.90 0.78 11.40 0.40
49. Hostinger(海外) 33.40 7.13 20.50 1.83

当サイトで測定した各レンタルサーバーのFTP転送性能です。詳細は各リンク先をご覧ください。

この比較表にあるドメインキングの結果は棄却検定を適用したデータです。つまり、今回のようなトラブル時の結果が省かれたデータとなります。他レンタルサーバーの多くも棄却検定済みのデータなので不公平ではありません。しかし、単純な数値の比較だけでは、トラブルが発生しやすいサーバーかどうかは判断できません。しっかりと比較するのであれば他サービスの測定記事も確認すると良いでしょう。

つまり、ドメインキングの場合、安定稼働している状態であれば平均以上の性能であることが分かります。しかし、トラブルが発生しやすいほど負荷に弱いのかもしれないとも判断できます。

他ユーザーの評価を見ると、やはり「不安定」という意見もあります。しかし、利用料金を考えれば非常に優秀なサービスであり、あまり目くじらを立てるほどでもないように思えます (最上位プランを契約していれば話は別ですが)。

ワンコイン (100円) のPプランであれば、あまり気にならないでしょう。しかし、上位プランでも基本性能は変わらないため、このようなトラブルが頻繁すると利用料金に見合いません。同じような価格帯であれば、ミニバード、ファイアバード、ロリポップ!という選択肢もあります。

同価格帯のお薦めサービス
【レビュー】ミニバード
【レビュー】ファイアバード
【レビュー】ロリポップ!

測定結果 (未加工データ)

  アップロード ダウンロード
3秒以上 3.08% (62) 5.36% (108)
中央値 1.74秒 1.85秒
平均値 2.29秒 2.34秒
ばらつき/標準偏差 4.11秒 3.98秒

測定結果について!
レンタルサーバーは、一つのサービス (プラン) に対して多くのサーバーが運用されています。これらの測定結果は、その中の一つに過ぎません。契約時期により割り当てられるサーバーのスペックは異なる可能性があります。また、同じサーバーを利用する他のユーザーの負荷も影響します。

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