ロリポップ!は本当にさくらインターネットのデータセンターを利用しているのか?

ネットの情報を見ていると、ロリポップ!はさくらインターネットのデータセンターを利用しているという情報を見かけます。このサイトでもその情報を引用して「ロリポップ!のデータセンターはさくらインターネットと同じ」という記事を書いています。とはいえ、以前から「何か違うなぁ」という印象があったので再度調べてみることにしました。

下図は、tracerouteの結果からAS同士を接続したものです。ASについては下記のページを参考にしてください。

家庭用回線(eo光/関西圏)とさくらインターネット(大阪)からtracerouteを実行した結果を利用しています。各AS番号は下記を参考にしてください。

aut-nun as-name descr 企業名
AS17511 K-Opticom K-Opticom Corporation ケイ・オプティコム
AS7521 MFEED INTERNET MULTIFEED CO. インターネットマルチフィード
AS9371 SAKURA-C SAKURA Internet Inc. さくらインターネット
AS9370 SAKURA-B SAKURA Internet Inc. さくらインターネット
AS2497 IIJ Internet Initiative Japan Inc. インターネットイニシアティブ
AS7527 JPIX Japan Internet Exchange Co., Ltd. 日本インターネットエクスチェンジ
AS17819 ASN-EQUINIX-AP Equinix Asia Pacific エクイニクス
AS2914 NTT-COMMUNICATIONS-2914   NTTコミュニケーションズ
AS7506 INTERQ GMO Internet,Inc GMOインターネット
AS18068 ACROSS Dream Wave Shizuoka Co. Ltd. トコちゃんねる静岡

さくらインターネットを利用しているXServerやファイアバードにtracerouteを実行するとさくらインターネットと同じAS番号となっています。ただ、ロリポップ!についてはGMOのAS番号となっています。とはいえ、同じデータセンターにあっても異なるAS番号があるのはおかしなことではありません。

さくらインターネット(大阪)からtracerouteを実行すると、さくらインターネット(東京)> エクイニクス > ロリポップ!となっています。エクイニクスはデータセンター業務やインターネットエクスチェンジ業務を行っています。この結果を見るとさくらインターネット(東京)にロリポップ!はないということになります。

二つ目の図は、レンタルサーバー間のPINGの平均時間を示しています。これを見てもさくらインターネット(東京)とロリポップ!には若干ですが距離があることが分かります。もし同じデータセンター(LAN内)にあれば1ms以下になるでしょう。

さくらインターネット(東京)のデータセンターは3カ所、新宿区西新宿、新宿区東新宿、渋谷区代官山町にあります。そして、エクイニクス(東京)のデータセンターは4カ所、千代田区大手町、品川区東品川、大田区平和島、江東区枝川にあります。距離的に近いので、もしかしたらロリポップ!はエクイニクスのデータセンターを利用しているのかもしれませんね。

東京にはいくつもデータセンターがあるので、tracerouteの結果で特定するのは難しそうです。

バリューサーバーとロリポップ!は同じデータセンターを利用している

本題とは関係ありませんが、以前からロリポップ!とバリューサーバーは同じデータセンターなのかなと思っていたので、ついでに調べてみました。図を見れば一目瞭然ですが、AS番号が一緒でPINGの反応速度からバリューサーバー(コアサーバーも)とロリポップ!は同じデータセンターにありそうです。

ドメインキングのデータセンターは?

これも記事にしていますが、ドメインキングはどこにあるのかさっぱり分かりませんでした。

PINGの反応速度的にはロリポップ!やバリューサーバーと同じデータセンターにあってもよさそうですが、tracerouteを実行したときの経路がドメインキングだけ違います。

ただ、ASが異なれば同じ場所にあっても経路が変化するので、これらのデータセンターは同じなのかもしれません。トコちゃんねる静岡の親会社TOKAIコミュニケーションズ(AS10010)がデータセンター事業を行っているので、そこを利用しているのかと思いましたが、ドメインキングからAS10010へのPINGの結果は全く別の場所にある反応速度でした。

このデータセンターには、GMOクラウドやVALUE-DOMAIN、お名前.comなどもあるようです。さくらインターネットのデータセンター以外は、あまり情報がないので調べるのは難しそうです。

データセンターを気にする必要はない

趣味的にデータセンターを調べたりしていますが、データセンターがどこにあってもユーザーには関係ありません。さくらインターネットのデータセンターにあったからといって、さくらインターネットと同等の仕様になるわけではありません。さすがに海外のサーバーとなると距離的な遅延を避けようがないので、国内と比較してレスポンスは悪くなるでしょう。

例えばデータセンターの持つバックボーンの恩恵を受けられるかというと、レンタルサーバープロバイダとデータセンターとの契約に依るでしょう。どのデータセンターであっても料金に応じてハードウェアやネットワークのリソースが調整されます。

サーバーのスペックにも同じことが言えます。いくら公式サイトで高スペックを謳っていても、1つのサーバーを多くのユーザーが利用していれば意味がありません。

それでも基本的な設備のメリットは受けることができます。例えば、建物のセキュリティ体制であったり、電源の冗長構成による安定稼働、災害時の対応などです。

レンタルサーバーは自分に必要なスペックと料金とのバランスで選びましょう。