速くはないが非常に安定しているサーバーの処理性能!IQサーバーのベンチマーク

IQサーバーが提供するサーバーの処理性能を評価した内容をまとめています。 Webサイトの表示速度の評価はコチラを参考にして下さい。

IQサーバーの全てが分かる
IQサーバーのレビュー

測定方法

WordPressのindex.phpの読み込みに要する時間を測定します。

  • Webサイトの表示速度を測定するために配備したWordPressをそのまま利用します。
    • 表示速度測定からネットワーク性能を省いたものとほぼ等価です。
  • 読み込み回数を10回として、合計時間を集計します。

より詳細な内容は下記を参考にしてください。

測定期間

一度きりの測定では全く意味がないため、一定期間の継続した測定を行っています。例えば、訪問者の少ない深夜または早朝に測定すれば、最も良い結果を得ることが可能です。意図的な悪い結果が必要なら、負荷ピーク時に測定すればよいだけです。継続した測定であれば誤った結果を導き出すことを防げます。

測定期間は 7日間 とし、6分ごとに測定するため約1,600回となります。

一定期間測定することで、負荷が変動する日中、夜間、深夜の差を確認することもできます。例えば、訪問者が多くなり負荷が高くなる夜間と、負荷の下がる深夜との差が小さければ、負荷に強い安定したサービスであることを推測できます。

測定結果

  Grubbs' test(棄却検定) Raw(未加工データ)
有効測定数 1,668 1,680
除外数 (割合)
異常値 (標準偏差) [ミリ秒]
12 (0.71%)
6971 (332)
-
エラー (割合) 0 (0%) -
中央値 [ミリ秒] 5409 5410
平均値 [ミリ秒] 5405 5415
標準偏差 [ミリ秒] 242 273
変動係数 4.5% 5.0%
測定結果について
Grubbs' testの結果は、何かしらの原因による一時的な異常値(外れ値)を棄却検定により省いたものです。
異常値は棄却検定により省かれたデータの平均値です。
標準偏差(ばらつき)は、処理時間の「約68%が平均値 ± x1」に、「約95%が平均値 ± x2」に収まることを示します。値が小さいほど安定することになります。

IQサーバーの評価

非常に安定しているという印象です。 棄却検定による除外数が少なく、一時的にも大きな遅延が発生していないことが分かります。 訪問者が増える正午前後や夜間に処理速度が低下することもありません。 仮想環境が割り当てられるため、他の利用者の影響を受けにくいということも理由でしょう。

ただし、各ユーザーへのリソースの割り当ては少ないため、多くの訪問者に耐える仕様ではありません。 あくまでも、メインサイトへの誘導や被リンク数を増やすためのサテライトサイトの運営を目的としたサービスです。 そのような用途なら何ら問題のない性能を有していると言えます。

うっかりサテライトサイトへのアクセスが増えた場合は、それだけ価値のあるコンテンツが存在するということです。 サテライトサイトにしておくのはもったいないので、メインサイトへ格上げして一般的なレンタルサーバーへ移行させればよいでしょう。

さくらインターネット、エックスサーバーとの比較

  IQサーバー
PHP5.3/Module
さくらインターネット
PHP7.1/CGI
エックスサーバー
PHP7.0/FastCGI
有効測定数 1,668 1,669 1,671
除外数 (割合)
異常値 (標準偏差) [ミリ秒]
12 (0.71%)
6971 (332)
11 (0.65%)
7399 (1107)
9 (0.54%)
2809 (173)
エラー (割合) 0 (0%) 0 (0%) 0 (0%)
中央値 [ミリ秒] 5409 4156 1821
平均値 [ミリ秒] 5405 4271 1809
標準偏差 [ミリ秒] 242 351 104
変動係数 4.5% 8.2% 5.7%
測定結果にについて
変動係数は「平均値に対する変動の割合」を示します。平均値が近い場合、値が小さいほど安定します。

さくらインターネット、エックスサーバーと比較してみましょう。

エックスサーバーは料金的にも上位サービスであり、採用されてるハードウェア性能は群を抜いています。 そのため、他社サービスとは比較にならない処理性能があります。 このようなサービスと比較すると、IQサーバーの性能が控え目であることが分かるでしょう。

それでもさくらインターネットに少し劣る程度の性能であり、サテライトサイト目的のサービスであっても、十二分な性能を持つ環境が提供されていることがわかります。 標準偏差(ばらつき)を比較すると、さくらインターネットより安定していることが分かります。

IQサーバーは性能的な問題はありませんが、やはり簡素化された機能を考慮するとメインのサイトには利用できません。 一つの契約で重複しない10個のIPアドレスを持つサーバーを利用できることがIQサーバーの最大のメリットです。 SEO対策のサテライトサイトの運営が目的なら、検討するべきサービスでしょう。

各サービスの公式サイト
  IQサーバー / さくらインターネット / エックスサーバー

他社との比較

公式サイト 環境 平均値 ミリ秒中央値 ミリ秒標準偏差 ミリ秒エラー %

WordPress PHP7/FastCGI

187418231560

PHP7

2027175510740

PHP7/FastCGI

216120693390

PHP5/FastCGI

338933752621

SSD, PHP7/CGI

342933982760

PHP7/CGI

427141563510

PHP5/Module

540554092420

測定結果について
レンタルサーバーは1つのサービス(プラン)に対して多くのサーバーが運用されており、全てを評価することは不可能です。さらに共用サーバーの場合、処理性能は他サイトの負荷に大きく左右されるため、間違いなく当たり外れが存在します。hostingstockで公開している結果はそれらのうちの一つに過ぎませんが、良い結果でも悪い結果でもそのまま掲載します。悪い結果であっても事業者側が「許容範囲内の品質」として提供したサービスである以上、特別な理由がない限り別サーバーでの再測定は行いません。

関連記事

BLOG

UPDATE