WordPressだけじゃない!ファイル転送性能も優秀なwpXレンタルサーバー

wpXはエックスサーバー社が運営するWordPressの運用に特化したレンタルサーバーです。ウェブサイトのレスポンス性能を限界まで向上させるために、WordPress専用にチューニングされたキャッシュシステムや高性能なハードウェアを採用していることも特徴です。wpXの詳細については レビュー をご覧ください。

レンタルサーバーを選ぶときにFTPのファイル転送性能を気にする人はほとんどいません。しかしながら、ウェブサイトのデザインや機能を頻繁に更新する用途であれば、転送速度が遅いだけで作業効率が非常に悪くなり、ストレスにもなります。wpXはWordPress専用のサービスであるため、汎用的なレンタルサーバーと比較すれば使用頻度は低くなるかもしれません。しかし、プラグインやテーマを開発するなら必須でしょう。

レンタルサーバーを検討するときの絶対的な条件ではありませんが、予め確認しておけば契約後にがっかりすることもないでしょう。ここではwpXレンタルサーバーのファイル転送性能の評価と他社との比較を行います。

wpXレンタルサーバーのFTP仕様

wpXでは通常のFTPだけでなくセキュアな FTPS にも対応しているため、安全なファイル転送が可能です。

一般的なレンタルサーバーと仕様が異なり、WordPress(ドメイン) 一つにつき、専用のFTPアカウントが 一つだけ 発行されます。マルチアカウント非対応かつサイト専用のアカウントのみなとなり、一つのアカウントで全てのディレクトリ(サイトのデータ)を操作するようなことはできません。サイトごとにアカウントを使い分ける必要があり、複数のサイトを管理する場合少し面倒です。

FTPアカウントのホームディレクトリはドメイン(サイト)のドキュメントルート(/ドメイン名/public_html)となり、それより上位のディレクトリへはアクセスできません。つまりWordPressのインストールディレクトリのみがアクセス対象となります。

測定方法

5分毎 にアップロードとダウンロードを実行します。

  • Webページを構成するファイルのアップロードとダウンロード
    • テキストファイルや画像ファイル
    • (HTTP)レスポンス性能の評価に利用しているサイト(ページ)を構成するデータ群
  • 合計ファイルサイズは約2MB(約20ファイル)

最大3つのファイルを並列転送します。レンタルサーバーがそれ以上の同時接続を許可していて、FTPクライアントも並列転送に対応していれば、この測定結果より早く転送できることになります。

測定期間

測定期間は 7日間 です。

測定といっても一度きりでは意味がないため、一定期間の継続した測定を行っています。「たまたま利用者が少なくレスポンスが良かった」「一時的なトラブルが原因でレスポンスが悪かった」という、誤った結果となることを(完全ではありませんが)防げます。

一定期間測定することで、利用者数(訪問者数)が変動する日中、夜間、深夜の差を確認することもできます。例えば、利用者の少ない深夜と、利用者の多い日中との差が小さければ、負荷に強いサーバーということを推測できます。

測定経路

wpXは同社のエックスサーバー等と同様に、さくらインターネットの大阪データセンターで運用されています。ネットオウルのレンタルサーバーやSova WPでも採用されており、高性能かつ安定性のある高品質なデータセンターです。

経路図は測定元からデータセンターまでのネットワークを示しており、経由するIX(インターネットエクスチェンジ)等を含みます。測定元はK-Opticom(関西電力)のネットワーク内、関西圏(赤い円)にあるサーバーです。

サーバーは 測定専用 として測定以外の処理は行っていません。

測定環境
eo光(K-Opticom/関西電力)100Mタイプ
ルーターと測定用サーバーは有線接続

測定結果

  アップロード ダウンロード
有効測定 2,012回 2,014回
棄却検定除外 4.17% (84) 0.89% (18)
棄却検定閾値 2.50秒 2.02秒
エラー 0.20% (4) 0.10% (2)
3秒以上 2.39% (48) 0.30% (6)
中央値 0.83秒 0.66秒
平均値 0.95秒 0.72秒
ばらつき/標準偏差 0.32秒 0.27秒
測定結果について
有効測定はエラーを省いた回数を示します。
測定実行のタイミングによりサーバーやネットワークの状態(混雑具合)が変動します。集計に影響を与える一時的な異常値(外れ値)を棄却検定「Grubbs’ test(α=0.001)」により省いています。これは測定サーバー側の異常を省く意味もあります。
生データ(未加工データ)は最後に掲載しています。
ばらつき(標準偏差)
統計的な話ですが、転送時間の 約68%平均値 ± ばらつき に、約95%平均値 ± ばらつき×2 に収まることを示します。つまり、ばらつきが小さいほど転送性能が安定しているといえます。
エラー内容  
アップロード [4] Bad PASV/EPSV response: 425 [4]
ダウンロード [2] Bad PASV/EPSV response: 425 [2]

wpXレンタルサーバーの評価

WordPressサイトのレスポンスは多くのレンタルサーバーの中でも最高の性能がありましたが、ファイル転送(FTP)に関しても文句なしの性能があります。次の「他のレンタルサーバーとの比較」でも分かりますが、平均値で比較するとアップロードとダウンロードのどちらも最高クラスの性能となっています。

少し気になるのは利用者または訪問者が多くなる夜間に転送速度が落ちることでしょう。レンタルサーバーの一般的な傾向でありwpX特有ではありませんが、レスポンスに影響が出るほどの負荷がかかる時間帯が存在するようです。この時間帯はFTPだけでなくウェブサイトのレスポンス(HTTP)も落ちることを確認しています。

しかしながら、遅くなる時間帯であっても他サービスの平均値以上の性能を維持しているため、気になるようなこともないでしょう。基本的な性能が非常に高いため、少し遅くなった程度では体感できないと思います。

他のレンタルサーバーとの比較

アップロード ダウンロード Grubbs'
test
平均時間 (秒) ばらつき (秒) 平均時間 (秒) ばらつき (秒)
データの無断転載はご遠慮ください。
1. シックスコア 0.75 0.05 0.48 0.10
2. エックスサーバー 0.75 0.05 0.49 0.13
3. Sova WP 0.84 0.24 0.73 0.18
4. wpXクラウド 0.86 0.06 0.59 0.19
5. ミニバード 0.90 0.42 0.69 0.30
6. Webcrow 0.95 0.24 0.71 0.26
7. wpXレンタルサーバー 0.95 0.32 0.72 0.27
8. エックスドメイン(WordPress) 0.99 0.32 0.71 0.28
9. ファイアバード 1.04 0.49 0.72 0.30
10. X2 1.05 0.44 0.72 0.32
11. クローバー 1.10 0.48 0.86 0.38
12. Bizメール&ウェブ エコノミー 1.11 0.08 0.73 0.11
13. WPblog 1.21 0.33 0.75 0.25
14. エックスドメイン(PHP&MySQL) 1.33 0.26 1.13 0.25
15. Z.com WordPress(SFTP) 1.39 0.14 1.06 0.11
16. スタードメイン 1.44 0.67 1.19 0.29
17. ラクサバ 1.50 0.07 1.33 0.54
18. Quicca 1.53 0.09 0.89 0.09
19. ドメインキング 1.56 0.10 0.97 0.07
20. JETBOY 1.58 0.06 0.98 0.21
21. COREPRESS Cloud(SFTP) 1.61 0.07 1.72 0.12
22. FUTOKA 1.61 0.19 1.13 0.25
23. KAGOYA 1.61 0.10 1.08 0.21
24. ヘテムル 1.62 0.19 1.21 0.10
25. エクスクラウド 1.67 0.15 0.98 0.07
26. Z.com 1.73 0.11 1.06 0.09
27. バリューサーバー 1.77 0.24 1.08 0.14
28. バリューサーバー(SFTP) 1.83 0.27 1.33 0.15
29. アルファメール 1.88 0.69 1.53 0.33
30. コアサーバー 1.98 0.33 1.19 0.11
31. ロリポップ!(新サーバー) 2.11 0.35 1.44 0.40
32. お名前.com 2.14 0.69 1.25 0.16
33. Zenlogic 2.26 0.63 1.33 0.15
34. スマイルサーバ 2.38 0.30 2.46 0.29
35. ロリポップ!(旧サーバー) 2.48 0.55 1.92 0.52
36. WADAX 2.62 1.02 1.84 0.63
37. XREA 2.92 1.12 2.99 1.41
38. さくらインターネット 2.97 1.19 1.39 1.76
39. MixHost(SFTP) 3.00 0.24 1.93 0.13
40. CPI 3.09 0.16 1.36 0.12
41. MixHost 3.41 0.09 1.86 0.08
42. iCLUSTA+ 5.53 3.45 5.86 4.10
43. ちゅらうみレンタルサーバー 6.75 0.73 8.72 0.98
44. FC2レンタルサーバー(海外) 11.60 0.48 6.79 0.28
45. フレンドサーバー(海外) 12.10 0.50 7.47 0.19
46. FC2ホームページ(海外) 12.30 0.52 10.90 1.35
47. FC2 Lite(海外) 16.60 0.56 10.10 0.86
48. JETBOY(旧サービス)(海外) 20.90 0.78 11.40 0.40
49. Hostinger(海外) 33.40 7.13 20.50 1.83

hostingstockで測定した各レンタルサーバーのファイル転送性能です。詳細はリンク先をご覧ください。

このように比較すると、wpXレンタルサーバーのファイル転送性能(FTP)の優秀さが分かります。

WordPress専用ということもあり、第三者が開発したプラグインやテーマでカスタマイズするだけなら、FTPの使用頻度は低いかもしれません。しかし、比較的特殊な仕様であるwpXを契約するほどのユーザーなら、プラグインやテーマを開発することも多いでしょう。そのような開発者にとってwpXは非常に快適な環境といえます。

測定結果(未加工データ)

  アップロード ダウンロード
3秒以上 2.39% (48) 0.30% (6)
中央値 0.83秒 0.66秒
平均値 1.04秒 0.74秒
ばらつき/標準偏差 0.58秒 0.33秒

測定結果について!
レンタルサーバーは、一つのサービス(プラン)に対して多くのサーバーが運用されています。これらの測定結果は、その中の一つに過ぎません。契約時期により割り当てられるサーバーのスペックは異なる可能性があります。また、同じサーバーを利用する他のユーザーの負荷も影響します。

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