CloudCore VPS はサービスの提供を終了しました。
hostingstockでもオススメしている共用レンタルサーバー「CPI」で有名なKDDIコミュニケーションズが運営するVPSサービスです。 CPIの評価が高いためこのCloudCoreにも期待できそうですが、公式サイトを少し眺めるだけでCPIほど注力していないことが分かります。 例えば公式サイトのページ数も少なく、必要最低限の情報しか掲載されていません。 さらに以前まであったお試し期間の設定が終了していることから、設備に余裕がなく現状はメンテナンスのみで、増強予定がないことを推測できます。
2017年時点でストレージはHDD、標準OSがCentOS6.2となっており、やや仕様の古さを感じます。 OSについてはISOイメージをマウントできるため、任意のOSを導入できますが、やはり全体的に設備の古さが気になります。
料金的にも安いわけではないため、現状では積極的に選択する必要はないサービスです。 将来的にリニューアルの可能性もあるため、興味があれば公式サイトのニュースなどを確認しておくとよいでしょう。
KDDIは各地に自社データセンターを保有しており、CloudCoreは東京DCで運用されています。
プラン | CV01 | CV02 | CV03 | CV04 |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 無料 | 3,800円 | 5,400円 | 9,500円 |
月額(3ヶ月契約時) | 1,800円 | 3,400円 | 6,400円 | 10,000円 |
月額(6ヶ月契約時) | 1,600円 | 2,800円 | 5,400円 | 8,800円 |
月額(12ヶ月契約時) | 1,200円 | 2,300円 | 4,500円 | 7,200円 |
料金は税別です。
長期契約ほど割引率が大きくなる料金設定です。
以前は「CV01」プランに10日間のお試し期間の設定がありましたが、現在は終了しています。 後述する「20日間返金保証」を利用すれば試用できますが、返金時の振込手数料が発生するため無料というわけではありません。
プラン | CV01 | CV02 | CV03 | CV04 |
---|---|---|---|---|
CPU(仮想) | 2コア | 3コア | 4コア | 6コア |
メモリ | 2GB | 6GB | 8GB | 12GB |
ディスク容量 | 100GB | 300GB | 450GB | 800GB |
冒頭でも紹介しましたが、ストレージはHDDであり、SSDの設定がないことに設備の古さを感じます。
他社の様に、複数のOSが用意されている訳ではありません。 CentOS 6.2(64bit)のみとなります。
ISOイメージのマウントに対応しているので、契約者自身でアップロードすれば好みのOSをインストールできます。
他社と同様に必要最低限の機能を備えたコントロールパネルが提供されます。
機能 | 概要 |
---|---|
起動など | 起動、停止、再起動、初期化 |
ステータス | OS、IPアドレス、メモリ、ディスク容量、起動状況の確認。 |
コンソール | VNCコンソールを利用できます。Webブラウザでサーバーを操作できますが、対応ブラウザのバージョンが古いため注意が必要です。 |
インストール | 任意のOSイメージをアップロードしてインストールできます。上限は5GBとなります。 |
リソースモニタ | CPU、ネットワークトラフィック、ディスクI/Oの状況を確認できます。 |
データ転送量に制限はありませんが、共用回線なので異常なトラフィックを発生させると制限対象となります。 制限された場合は、契約者に通知されます。
DNSサーバーの提供はありません。 独自ドメインを利用する場合は、ドメイン管理先で設定することになります。 例えば、ムームードメインで独自ドメインを管理していれば、ムームードメインが提供するDNSサーバーを利用します。
CloudCoreではSSLサーバー証明書を取り扱っていません。
サービスとして証明書の購入に利用できる割引クーポンを契約者に対して発行しています。 あくまでもクーポンなので、実際の証明書の購入や設定は契約者自身で行う必要があります。
VPSなので、運用コストを抑えたければ無料のサーバー証明書「Let's Encrypt」を導入するなど、予算に応じて契約者自身で対応しましょう。
クーポン | ||
---|---|---|
シマンテック | セキュアサーバーID | |
ジオトラスト | クイックSSLプレミアム |
非常にシンプルなVPSとなっており、他社と比較して便利なオプションやサービスはほぼありません。
プラン変更には対応していません。 もしプランを変更するなら、新たにプランを契約する必要があり、ユーザー自身でのデータ移行作業も発生します。
他社VPSと同様に、事業者側が原因となるハードウェアやネットワークの障害以外に関してはサポートされません。
対応はメールのみであり、多彩なサポートに対応するCPI(共用レンタルサーバー)と比較して物足りません。
クレジットカード、銀行振込、Pay-easyの3種類に対応します。
支払い方法 | |
---|---|
銀行振込 | 振込手数料が必要です。三菱東京UFJ銀行。 |
クレジットカード | Visa / MasterCard / JCB / American Express。CloudCoreではカード情報を保持しないため、更新ごとに支払い手続きが必要です。 |
Pay-easy | オンラインバンキング、ATMでの支払いとなります。 |
契約情報を管理する「マイページ」から簡単に解約申請を行えます。
契約期間が残っていても、支払い済み料金の返金対応はありません。
新規契約から20日以内で解約申請を行えば、支払い済みの料金が返金されます。 ただし、振込費用は契約者負担となります。
冒頭で説明した通り、あえてCloudCoreを選択する理由がありません。 KDDIの高品質なデータセンターで運用されるので、問題があるわけではありませんが、やはり仕様の古さは気になります。 OSはCentOS6のみ、そして、主要なアプリケーションが組み込まれたOSパッケージがないなど、初心者にはあまりやさしくありません。
よく言えばシンプルですが、これだけシンプルならもう少し安価な料金設定でもよさそうな印象です。 お試し期間の廃止は、リソース(設備)不足が原因かもしれませんが、既存ユーザー向けのメンテナンス中心であり、それほど新規ユーザーを必要としていないからかもしれません。
現状ではCloudCoreに興味があっても、リニューアルを待つべきでしょう(あればですが)。 特に厳しいことを書いているわけでもなく、公式サイトを見れば誰でもそう思うはずです。