エクスクラウド(EX-CLOUD) クラウドVPS はサービスの提供を終了しました。

多機能Pleskと72GBの圧倒的なメモリ容量!エクスクラウドのVPS

NHNテコラスが運営するエクスクラウド(EX-CLOUD)のクラウドVPSは、圧倒的なメモリ容量が特徴です。

VPSとしては最高クラスの「メモリ72GB」のプランを備えており、下位プランも他社と比較してメモリ容量比では非常に安価な料金設定となっています。

例えば、各社8GBのプランを比較するとエクスクラウドの圧倒的な安さが分かります。

プロバイダ 1GBあたりの料金
エクスクラウド 567円/GB
ConoHa 810円/GB
GMOクラウド 969円/GB
さくらインターネット 972円/GB

料金は税込みです。

メモリ容量を必要とするサービスを運営するなら間違いなくおすすめのサービスです。 さらにエクスクラウドでは、メモリを1GB単位で追加できます。 ただし、同料金帯で比較すると仮想コア(CPU)の割り当て数は控え目です。 VPSの場合、単純にコア数では処理性能を測れないため、十分な処理性能があるかは確認してみないと分かりません。

最廉価プランを除くと、個人利用ではやや高額な料金設定です。 また、無料の導入前コンサルティングサービスがあるなど、やや法人向けのサービスでしょう。

サービス開始時期
2013年4月24日
仮想化ソフトウェア
Virtuozzo

料金体系と基本仕様

自社データセンター(名称: データホテル)で運用されており、所在地は東京です。

プラン SSD1 SSD2 SSD3 SSD4 SSD5 SSD6 SSD7 SSD8 SSD9 SSD10
初期費用 無料
月額(標準) 950円 2,400円 4,200円 7,500円 9,800円 13,800円 19,800円 32,000円 36,000円 42,000円
年額(標準) 11,400円 28,800円 50,400円 90,000円 117,600円 165,600円 237,600円 384,000円 432,000円 504,000円
年額(一括) 10,450円 26,400円 46,200円 82,500円 107,800円 151,800円 217,800円 352,000円 396,000円 462,000円
CPU(仮想) 24コア(共有) 1コア 2コア 4コア 6コア 8コア 10コア 12コア 14コア 16コア
メモリ 2GB 6GB 8GB 12GB 16GB 24GB 32GB 48GB 60GB 72GB
SSD 50GB 100GB 150GB 200GB 250GB 300GB 350GB 400GB 500GB 600GB

料金は税抜きです。

年間契約なら「1ヶ月分」お得になる料金設定です。

SSD1プランのみCPUは「共有」となっており、分かりやすく言うと共用レンタルサーバーと同じです。 その分料金は安価であり、共用サーバーの仕様では物足りない方、Node.jsなどを使ってみたい方におすすめです。 このプランも他社の2GBプランと比較して非常にお得な料金設定です。

ディスク容量とメモリ容量はオプションで追加できます。

SSD容量追加
10GB単位 100円/月
メモリ容量追加
1GB単位 500円/月
最低利用期間
ありません。
お試し期間
14日間の無料お試し期間があります。

対応OS

OSは契約時に選択します。 一部他社のように契約後にOSを変更することはできません。 また、ISOイメージをアップロード(マウント)してのインストールにも対応していません。

OS バージョン
CentOS 6.7 (64bit) / 7.2 (64bit)
Ubuntu 14.04 (64bit) / 16.04 (64bit)

契約時期により(マイナー)バージョンが変化します

メモ
Plesk契約時はCentOS6となります。

アプリケーション(ミドルウェア)

コントロールパネルにインストール機能があり、主要なアプリケーションを導入できます。 ただし、バージョンは指定されたものだけです。

アプリケーション
Apache / Nginx / PHP / Perl / Python / MySQL / PostgeSQL

OSごと、またはPleskの有無でバージョンが異なります。 以下は調査時の情報であり、契約時期により変化します。

OS Apache Nginx PHP Perl Python MySQL PostgreSQL
CentOS6.7
(Pleskあり)
2.2.x 1.9.x 5.2.x/5.3.x/5.4.x
5.5.x/5.6.x/7.0.x
5.10.x 2.6.x 5.1.X 8.4.x
CentOS6.7 2.2.x 1.8.x 5.3.x 5.10.x 2.6.x 5.1.x 8.4.x
CentOS7.2 2.4.x - 5.4.x 5.16.x 2.7.x 5.5.x 9.2.x
Ubuntu14.04 2.4.x - 5.5.x 5.18.x 2.7.x 5.5.x 9.3.x
Ubuntu16.04 2.4.x - 7.0.x 5.22.x 2.7.x 5.7.x 9.5.x

コントロールパネル

多くのホスティングサービスで採用されている「Plesk」ベースとなっており、サーバー操作以外の機能を標準で利用できます。 エクスクラウドでは標準機能を「コントロールパネル」、オプション設定であるサーバー操作部分を「Plesk」と呼びます。

標準機能で可能な操作は以下の通りです。

  • 主要アプリケーションのインストール
  • ドメインとDNSの設定
  • イメージバックアップ(詳細は後述)
  • SSLサーバー証明書の管理
  • トラブルチケット(お問い合わせ機能)
  • サービス情報(ディスク容量やトラフィックなどのリソースの使用状況)
  • 契約管理

VPSサービスとして基本的な機能のみであり、サーバーの設定などはターミナルでのコマンド操作となります。

Plesk(オプション)

前述通り「Plesk」はサーバー管理用ツールです。 分かりやすく言えば、共用レンタルサーバーのコントロールパネルとなります。 このオプションを利用すればVPSであっても、共用サーバーのような使い勝手となります。つまり、手軽にVPSの安定性と共用サーバーの使いやすさが実現します。

Pleskがあれば、VPSでもメールやドメイン、データベースの管理をWebブラウザで行えます。

  • アプリケーションのインストール機能を備えています。WordPressやdrupalなど、約300種類のアプリケーションに対応します。
  • 自動バックアップ機能があります。詳細は後述します。
  • 無料のSSLサーバー証明書「Let's Encrypt」を簡単に導入できます。自動更新にも対応します。
  • Trustwave SpiderLabsが開発する、オープンソースのWAF「ModSecurity」を標準装備。
  • メーリングリスト機能を備えます。

他にも多くの機能を備えており、共用レンタルサーバーが備える機能を網羅しています。 一般的なWebサイトの運営なら、ターミナルでのコマンド操作は不要となります。

注意
Pleskは他のアプリケーション(ミドルウェア)に依存しているため、それらをコマンド操作でアップデートすると動作しなくなる可能性があります。Pleskを契約するならコマンド操作は慎重に行う必要があります。不具合が発生した場合、初期化(有償)が必要となります。

3種類のエディションがあり、細かな差はありますが、主に利用するドメイン数で選びます。

エディション ドメイン 料金
Web Admin 10 300円/月
Web Pro 30 1,000円/月
Web Host 無制限 2,000円/月

料金は税抜きです。

他にPlesk用のオプションがあります。

Pleskオプション 概要
Anti-virus by Kaspersky 1,000円/月。メールのウイルス対策。
Web Presence Builder 300円/月。Webブラウザ上でホームページを簡単に作成できます。

ネットワーク

データ転送量に制限はありません。

回線速度
100Mbps(共用)。100Mbps以上は要相談。
IPアドレス(グローバル)
IPv4: 1個。IPv6: 非対応。
追加: 500円/月(最大32個)

ローカルネットワーク(プライベートネットワーク)

複数のVPSとプライベートIPアドレスを契約すれば、複数サーバーからなるサービスを構築できます。 例えば、Webサーバーとデータベースサーバーを分離したり、オプションのロードバランサーを利用してサービスを冗長化させることも可能です。

複数台構成に関する設定作業はエクスクラウドが無償で代行します。

オプション  
プライベートIPアドレス IP単位、300円/月。
マネージドロードバランサー 3,000円/月。
メモ
同社の専用サーバーとの接続も可能です。

DNS

エクスクラウドのDNSサーバーを利用できます。

コントロールパネルでレコード編集などを行えます。 この機能に関してはPlesk契約の有無は関係ありません。

  • 他社ドメインは標準で10ドメインまで無料。
  • それ以上は10ドメイン単位、1,000円/月で追加できます(最大100ドメイン)。

逆引きの設定(無料)も可能ですが、コントロールパネルに機能がないため、サポートに申請する必要があります。

SLA

稼働率「99.99%」のSLA(品質保証制度)に対応しています。

$$月間稼働率(%)=(\frac{月間総稼働時間-累計障害時間}{月間総稼働時間})\times100$$

基本的に「エクスクラウドが原因となる障害でサーバーにアクセスできない状態」が障害時間となります。 告知のあった、または緊急のメンテナンスは含まれません。

保証内容(99.99%)に満たない場合、月額費用の「10%」が返還されます。

申告制であり、障害を示すログの提出など、外部からも監視しているサービスでなければ難しいかもしれません。しかし、SLAに対応していることが重要であり、サービスの品質に自信がなければ設定できるものではありません。 10%とは言え、障害が発生すれば事業者にとっては大きな損失となります。

オプション

他の項目で紹介していないオプションを紹介します。

サーバーコピー
複数の同一プランがあれば、サーバー間でデータの複製が可能です。1,000円/回。
クラウド型WAF
サイバーセキュリティクラウド社のWAF「攻撃遮断くん」を利用できます。サイト単位、1,500円/月。
マネージドファイアウォール
共用ファイアウォールを利用できます。ファイアウォールがフロントエンドとなるため、別途プライベートIPアドレスが必要となります。3,000円/月。

ドメイン

エクスクラウドは独自ドメインを扱っており、comなどの汎用ドメイン(gTLD)はかなり安価な料金設定です。 サービスを長期運用するなら、エクスクラウドで契約してもよいでしょう。

ドメイン 新規取得、更新
com / net / org / info 900円/年
汎用jp 3,100円/年
属性ドメイン co.jp / ne.jp など 5,000円/年

SSLサーバー証明書

SSLサーバー証明書の取得代行に対応しています。 Pleskオプションを契約していれば、インストール代行は無料となります。 Pleskのない環境では、契約者自身での設定が必要です。

もちろんVPSなので、契約者自身で他社の証明書を導入できます。 運用コストを抑えるなら無料のSSLサーバー証明書「Let's Encrypt」を導入してもよいでしょう。 設定は必要ですが、Let's Encryptは自動更新にも対応しています。

ブランド 名称 認証 料金
JPRS JPRSサーバー証明書 ドメイン 10,530円/年
ジオトラスト クイックSSLプレミアム ドメイン 33,804円/年
シマンテック セキュアサーバID 企業 77,760円/年
シマンテック セキュアサーバID EV EV 187,920円/年
サイバートラスト SureServer for SSL 企業 51,408円/6ヶ月
サイバートラスト SureServer for SSL 企業 66,960円/年

料金は税込みです.

その他の機能やサービス

バックアップ

エクスクラウドには4種類のバックアップ機能があります。

イメージバックアップ(10GBまで無料)
サーバー領域を別ストレージに手動(ワンクリック)で保存できます。
10世代まで、リストア対応、無料分以上は10GB単位で100円/月(最大300GB)。
Plesk(オプション)
Pleskにバックアップ機能が備わっており、ドメイン単位で同じサーバーまたはFTPで別サーバーへ保存できます。
スケジューリング対応、リストア対応、データベース対応(ダンプ)、空き容量があれば保存数は無制限です。
マネージドバックアップ(オプション)
エクスクラウド側でバックアップを毎日実行(代行)します。 別ストレージへの1世代のみのフルバックアップ。 : リストア対応、50GB単位で500円/月(最大300GB)。
保守バックアップ
エクスクラウドが保守目的で実施しているバックアップデータからのリストアが可能です。
あくまでも保守目的のデータを提供する形なので、最新のバックアップデータのみです。さらに20,000円/回(税抜)とやや高額です。

非対応

セルフマネージド(ユーザー管理)のサービスなので、一部を除き設定や作業の代行サービスはありません。

プラン変更(スケールアップ/ダウン)

エクスクラウドのVPSはサーバーを停止することなく、ノンストップでのプラン変更に対応しています。 ただし、SSD1プランに関する移行(アップ・ダウンともに)は、ハードウェアの移行作業が発生するため、サービスが一時停止します。

  • スケールアップは申請後、2営業日以内に実施。
  • スケールダウンは翌月以降、任意タイミングで実施。

スケールアップは、翌月から移行先プランの料金が適用されるためお得です。

注意
年間契約時、契約期間中のプラン変更による差額返金には対応していません。サービスが軌道に乗るまでは、月払いの契約にしておくとよいでしょう。

サポート対応

VPSはセルフマネージド(契約者管理)なので、エクスクラウド側のトラブルでもない限り、基本的に技術的なサポートには対応していません。 これは有料サポートでなければ、他社でも同じ対応です。

Plesk契約者に対しては操作方法が難しいため、Pleskの機能範囲内でのサポートを受けられます。

サポート  
電話 平日 10:00〜18:00。東京(03)までの通話料が必要です。SSD1プランは利用できません。
メール 公式サイトにお問い合わせフォームがあります。契約前はこちらを利用するとよいでしょう。
チケットシステム コントロールパネルに問い合わせ機能が備わっています。対応履歴が残るため、過去の問い合わせ内容を簡単に見直すことができます。

支払い方法

クレジットカード、銀行振込(請求書)、口座振替の3種類に対応します。

支払い方法  
クレジットカード VISA、MasterCard、JCB
銀行振込 三菱東京UFJ銀行。振込手数料は契約者負担です。また、1回の支払いに対して540円/回(税込)の請求書発行手数料が必要です。
口座振替 手続きが完了するまでは銀行振込となります。明細書発行手数料540円/月(税込)が発生します。月払いのみ対応です。

解約方法

VPSサービスの最低利用期間は1ヶ月なので、違約金なしにいつでも解約できます。 ただし、解約日には注意が必要です。

  • 解約したい月の6日までに手続きを行う必要があります。
  • 7日以降に手続きを行うと、最短の解約日が翌月末日となります。
注意
支払い済みの料金について、いかなる理由でも返金には対応していません。

まとめ

Pleskの有無で評価が分かれるサービスかもしれませんが、やはりメモリ容量の多さは特筆すべき特徴です。 処理速度よりメモリ量が重要なアプリケーションを運用するなら、かなりコストパフォーマンスの高いサービスです。

VPS初心者にとってもPleskを契約すれば、一般的な共用レンタルサーバーと同様の使い勝手を得ることができます。VPSの安定性は欲しいが、サーバーの設定やコマンド操作に詳しくない方におすすめです。Pleskの操作方法についてはサポート対象なので、Webサイトを運営するだけならVPSであっても難しくありません。

さくらインターネットやConoHaと同様に、複数台構成に対応しているため、将来的にサービスを拡張したい場合にも対応できます。

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