共用レンタルサーバーをシェアハウスに例えてみよう

レンタルサーバーといえば、一般的に 共用 (レンタル)サーバーのことです。 共有 サーバーとも呼ばれますが、どちらも意味は同じです。

レンタルサーバー初心者であれば 「共用サーバー」 と言われてもピンと来ないかもしれません。

簡単に説明すると、1つのサーバーを複数のユーザーでシェア(共用/共有)することです。複数のユーザーでシェアするため1台のサーバーを1人で借りるより、大幅に月額料金が安くなります。また、必要な機能が最初から揃っているため、簡単に自分のWebサイトを公開することができます。

料金は安くなりますが、複数人でシェアすることが共用サーバーの デメリット となります。普段からパソコンを使っていれば分かりますが、コンピューターの性能には限界があります。CPUの処理速度であったり、メモリの容量であったり、もちろんインターネット回線の速度にも限界があります。

例えば、パソコンで動画編集等の重い処理をさせると、他の処理が遅くなります。共用サーバも同様に、一部のユーザーが負荷を掛けると、他のユーザーにしわ寄せがきます。つまり、アクセス数の多いサイトが少しでもあれば、データ回線やCPU等のリソースが占有され、それ以外のサイトのレスポンスが悪くなります。

他のユーザーに迷惑を掛けないように様々な機能が制限されるなど、複数のユーザーで円滑に共有するためのルール(利用できるアプリケーションの制限など)が決められています。もし他のユーザーに迷惑を掛ける行為があれば、そのサイトは一時停止となり、悪質な場合はアカウント停止となります。

シェアハウスで例えてみよう

共用サーバーを1つの家を共有するシェアハウス(ハウスシェアリング)で考えてみましょう。

複数の住人で家賃をシェアするため、一人あたりの家賃が安くなります。また、家財道具をシェアするため、何も準備する必要がありません。契約したその日から生活することができます。

集団生活となるためルールが必要となります。夜の洗濯は禁止、騒いではいけない、迷惑となるものを持ち込まない、等。共用サーバーと同じように制約があります。

データ回線はまさにインターネット回線に例えられます。回線速度は上限があるため、誰かが大きなファイルをダウンロードしてしまうと、その間、他の住人の回線速度は悪化します。

CPUは水道でしょうか。一軒家であれば水道管から一定の水圧で供給されます。もし、ある住人がお風呂で水を大量に利用していれば、台所や洗面所では水圧が弱まります。これはインターネット回線にも置き換えられます。

メモリは家の大きさです。建物の大きさが決まっていれば、住人が増えるほど一人あたりの自由に利用できる空間が少なくなります。ある住人が勝手に広いスペースを独占すれば、他の住人はより狭い空間で生活しなければなりません。

家財道具をシェアするので、冷蔵庫をたくさん使う住人がいれば、他の住人のスペースがなくなります。トイレや洗濯機も他の住人が終わるのを待つことになります。

電気に例えることもできます。家庭用電気契約であれば、住人が一斉にドライヤーやエアコンを同時に利用すると、簡単にブレーカーが落ちてしまいます。

この様な問題を避けるために、共用サーバーと同様に共同生活を円滑に送るためのルールが作られることになります。そして、このルールを守らなければシェアハウスから追い出されることになります。

あまり上手く例えられていないような気がしますが、この様に共用サーバーは集合住宅に例えられることが多々あります。限られたリソース(インターネット回線、水道、家財道具、電気)を共有するため、様々な制限が必要となります。

共用サーバーの反対が 「専用サーバー」 となります。これは一軒家を1人で占有することになり、全てを自由にすることができますが、家賃は非常に高額となります。