全てがちょうどいいレンタルサバー! スターサーバーのレビュー

スターサーバー(StarServer) は、ネットオウル(Netowl)が運営する幅広いプランを備えるレンタルサーバーです。 SSDLet's Encrypt (無料SSL)、 HTTP/2 といったトレンドをしっかりおさえており、大きな不満がでることは無いでしょう。

ただし最廉価プラン(138円/月)の場合、データベース非対応なのでWordPress等の動的なサイトを運営できません。 静的サイトジェネレーターに興味があれば、Next.jsやGatsbyを試す安価な環境としては利用できます。

上位プランと下位プランとの差は、単純に運営可能なサイト数の差と考えて問題ありません。 上位プランほどストレージ容量やデータベース数が優遇されます。 最初は下位プランで様子を見て、必要に応じてプランを変更することもできます。

サービス開始時期
エコノミー、ライト、スタンダード 2017年8月7日
ハイスピード、エンタープライズ 2021年8月17日

各プランの比較

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
初期費用1,650 円1,650 円1,650 円0 円5,000 円
月額(標準)138 円330 円660 円1,100 円2,530 円
月額(12ヶ月契約)138 円275 円550 円825 円2,200 円
転送量/日200 GB/日 500 GB/日 700 GB/日 900 GB/日 1,200 GB/日
ストレージ容量20 GB 160 GB 200 GB 320 GB 500 GB
独自ドメイン20 個 50 個
サブドメイン200 個 1,000 個 3,000 個
サービスドメイン1 個 3 個 5 個 5 個 5 個
FTPアカウント2 個 5 個 10 個 30 個
MySQL1 個 30 個
Cron5 個 10 個 20 個 20 個

エコノミーのみいくつかの制限があり、例えばデータベースは非対応となります。 明確な目的がなければエコノミーを選択する意味はありません。 WordPress等のMySQLを必要とするアプリケーションを運用するなら、ライトプラン以上が必要です。 複数のサイトを運営する予定であれば、データ転送量やデータベース数に余裕のあるスタンダードプラン以上がオススメです。

最低利用期間
3ヶ月間。6ヶ月以上の長期契約で割引が適用されます(エコノミーを除く)。
お試し期間
14日間の無料お試し期間があります。

データセンター

あくまでも推測ですが、 さくらインターネット の大阪データセンターで運用されているようです。 ネットオウルはエックスサーバー(XSERVER)の関連会社となっており、一部の仕様を除けば、コントロールパネルの使い勝手などはほぼ同等です。 エックスサーバーの人気の高さからも分かりますが、非常に高品質なデータセンターとなっています。

コントロールパネル

コントロールパネルは2種類あります。1つはネットオウルの「メンバー管理ツール」、もう1つはスターサーバーの「サーバー管理ツール」です。

メンバー管理ツールは、ネットオウルの各契約を管理するためのものです。 例えば、「スタードメイン」で独自ドメイン、「SSL BOX」でSSLサーバー証明書など、アカウント一つで管理できます。

サーバー管理ツールはドメインやデータベースの設定など、サーバーの各設定を行うためのものです。 スターサーバーは機能がシンプルであり、操作項目が絞り込まれています。 さらに、各機能に「ワンポイントマニュアル」という簡易説明があり、初心者でも操作に迷うことはないでしょう。 詳細なマニュアルは、公式サイトに用意されています。

レスポンスは優れており、何を操作するにもストレスとなりません。

転送量制限

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
転送量/日200 GB/日 500 GB/日 700 GB/日 900 GB/日 1,200 GB/日
転送量/月6,000 GB/月 15,000 GB/月 21,000 GB/月 27,000 GB/月 36,000 GB/月

これを多いと見るか少ないと見るかはわかりにくいと思うので、簡単に計算してみましょう。 例えば、世界中のWebサイトを調査しているHTTP Archiveによると、WordPressで運営されるサイト1ページあたりの平均サイズは約2.4MB(2021年。動画を除く)です。

この数値で計算した場合、スタンダードプランの「700GB/日」であれば、 約300,000 PV/日 (約900,000 PV/月)まで対応できます。 ブラウザのキャッシュ機能を考慮すれば、より多くのアクセスに対応できるため、個人で運営するサイトなら十分な数値と言えます。

注意
設定値はあくまでも「目安」であり、超過しても即座にサービスが停止するわけではありません。恒常的に超過するようであればサポートから連絡があるでしょう。
設定値は「一つの契約」に対するものなので、サイトを5つ運営すれば、1サイトあたりの上限は1/5となります。

SSLの仕様

すでに世界中のWebサイトの多くがHTTPS(SSL化)に対応しています。 ほとんどのWebブラウザで http:// で始まるURLへのアクセスは警告が出るようになっています。 これからWebサイトを運営するのであれば、セキュアなHTTPS対応(暗号化された通信)は必須です。 スターサーバーであれば、SSLサーバー証明書を標準装備(無料)しているため、余計な費用無しに全サイトをHTTPS対応とすることができます。

標準装備のSSLサーバー証明書は「Let's Encrypt」であり、他社でも採用されている標準的なものです。 もちろん、オプションで「サイトシール」等に対応する証明書も利用できますが、趣味程度のサイトであれば標準装備の証明書で何の問題もありません。

他社証明書の扱い
他社で取得した証明書を持ち込むことはできません。
共有SSL(共用SSL)
独自SSLが標準装備されたため、共有SSLはありません。

独自SSL オプション

「SSL BOX」で取り扱っている証明書は以下の通りです。 ドメイン認証SSL、企業認証SSL、EV SSLから選択できますが、企業認証とEVに関しては企業や団体での契約となるため、個人(事業者)の場合はドメイン認証となります。

標準装備のLet’s Encryptでも十分ですが、よりセキュアなサイトであることをアピールするなら、第三者が承認する サイトシール に対応したCoreSSLを検討しても良いでしょう。

対応プラン
エコノミープランでは利用できません。
名称 認証方式 料金(円/年)
CoreSSL ドメイン認証 1,650
CoreSSL ワイルドカード 17,600
SecureCore ドメイン認証SSL 19,800
Comodo SSL 5,500
Comodo SSL ワイルドカード 28,600
ラピッドSSL 4,400
ラピッドSSL ワイルドカード 44,000
ジオトラスト クイックSSLプレミアムト 16,500
SecureCore 企業認証SSL 企業認証 41,800
デジサート セキュア・サーバID 99,000
SecureCore 企業認証SSL ワイルドカード 105,600
SecureCore EV SSL EV 105,600
デジサート セキュア・サーバID EV 198,000

ドメイン

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
独自ドメイン20 個 50 個
サブドメイン200 個 1,000 個 3,000 個
サービスドメイン1 個 3 個 5 個 5 個 5 個

設定可能なドメイン数はプランごとに異なりますが、あまり気にする必要はありません。 転送量に制限がある以上、運営できるサイト数には限りがあります。 アクセス数を確認しながら不足なら上位プラン、または他のサービスを検討するのも賢い方法です。

独自ドメインは同社「スタードメイン」での取得をおすすめします。 メンバー管理ツールで、サーバーとドメインをまとめて管理でき、設定も簡単になります。 ドメインの種類は多くありませんが、料金は他社の格安レジストラと同等です。 さらに、各サービスの支払いに使えるポイント(ネットオウルポイント)が付与されるためお得です。

日本語ドメイン
公式サイトで明記されていませんが対応しています。Punycodeで登録する必要があります。
DNSレコード
DNSレコードを編集する機能はありません。
必要であればドメインを管理するサービスが提供する機能を利用します。

初期ドメイン(サービスドメイン)

スターサーバーでは契約時に「初期ドメイン」が発行されます。 ドメイン名は「サーバーID.stars.ne.jp」となり、 そのままWebサイトの公開にも利用できます。 「サーバーID」は任意の文字列を利用できます。

さらに初期ドメイン以外にも、「サービスドメイン」を追加できるため、独自ドメインがなくとも複数のサイトを運営できます。 サービスドメインは、ネットオウルが保有する「138種類」のドメインから好みのものを選択し、そのサブドメインを利用できます。

しかし、初期ドメインやサービスドメインは契約期間のみ有効です。 長期的なWebサイト運営が目的なら、独自ドメインの取得をおすすめします。

メモ
サービスドメインにサブドメインを追加することはできません。

データベース

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
MySQL1 個 30 個

1,000MB。MyISAM / InnoDB。 phpMyAdmin。

1,000MB。MyISAM / InnoDB。 phpMyAdmin。

3,000MB。MyISAM / InnoDB。 phpMyAdmin。

3,000MB。MyISAM / InnoDB。 phpMyAdmin。

SQLite

データベースにMySQLが採用されており、phpMyAdmin(Webアプリケーション)で操作できます。 エコノミーはデータベース非対応なので、WordPress等のデータベース必須のアプリケーションを運用する予定であれば選択しないようにしましょう。

データベース名と(データベース)ユーザー名は「サーバーID_任意の文字列」となり、サーバーIDが接頭辞として付与されます。 それぞれを作成して、データベースにユーザーを割り当てる作業が必要です。 やや面倒ですが組み合わせが自由なため、以下のように用途に応じた柔軟な設定ができます。

  • 一つのユーザーを全てのデータベースに割り当てる
  • データベースごとにユーザーを割り当てる
  • 一つのデータベースに複数のユーザーを割り当てる
仕様  
MySQL 5.7.[36(調査時)]。ENGINES: InnoDB (DEFAULT) / MRG_MYISAM / MEMORY / BLACKHOLE / MyISAM / CSV / ARCHIVE / PERFORMANCE_SCHEMA。phpMyAdmin 4.4.15.10(調査時)。
SQLite 3.7.17(調査時)。PHPの場合、PDO関数、SQLite3関数に対応します。
外部接続
非対応です。phpMyAdminで操作します。

FTP、その他のファイル転送機能

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
FTPアカウント2 個 5 個 10 個 30 個

通常のFTPだけでなく、セキュアなFTPSにも対応しています。

上の表は「追加可能なアカウント数」です。 ドメイン(サブドメインを除く)ごとに 初期FTPアカウント が生成されるので、総アカウント数はドメイン数を加えたものとなります。 初期FTPアカウントは、そのドメインのドキュメントルート(例 ~/example.com/public_html)がホームディレクトリとなります。 そのため、他ドメインのディレクトリにアクセスすることはできません。

実際に利用する場合は、「/home/サーバーID/」をホームディレクトリとするアカウントを1つ追加しておくことで、全てのドメイン(サイト)のファイルを横断的に操作でき便利です。

その他
アカウントIDは「任意の文字列@ドメイン」となります。
アカウントごとに容量設定(クオータ)が可能です。
SCP、SFTP、WebDAVに非対応です。

ファイルマネージャ

ファイルマネージャ(Webアプリケーション)を利用でき、ブラウザでファイル操作が可能です。 ディスプレイサイズにフィットする程度で、スマートフォンやタブレットに最適化されておらず、パソコン以外での利用はあまり考慮されていません。 機能も簡易的なものなので非常用となるでしょう。 FTPアプリケーションの利用をおすすめします。

機能
新規フォルダ / 新規ファイル / アップロード / ダウンロード / 削除 / テキスト編集(UTF-8/EUC-JP/Shift-JIS)/ プレビュー / パーミッション変更 / ファイル情報

ディレクトリ構成

ドメインごとにドキュメントルート(公開ディレクトリ)が自動的に割り当てられます。固定であり任意のディレクトリに変更することはできません。

例えば、「example.com」へアクセスすると「~/example.com/public_html」にあるファイルが読み込まれます。

1つ気になる点はサブドメインのドキュメントルートが、親ドメインのドキュメントルート直下に生成されることです。ほかのレンタルサーバーにもある仕様ですが、例えば上図の場合「http://example.com/blog.example.com」へアクセスすると、サブドメインのデータにアクセスできてしまいます。気になるなら、.htaccessなどでアクセス制限するとよいでしょう。

非公開領域にも編集権があるため、例えば「/private」ディレクトリを作成して、公開したくないファイルを保存できます。

メール

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
メールアカウント200 個 500 個 1,000 個
制限事項

送信: 300通/日。受信: 無制限。容量制限: 100MB/通。

送信: 500通/日。受信: 無制限。容量制限: 100MB/通。

送信: 1,500通/日。受信: 無制限。容量制限: 100MB/通。

送信: 3,000通/日。受信: 無制限。容量制限: 100MB/通。

送信: 5,000通/日。受信: 無制限。容量制限: 100MB/通。

下位プランほど送信数制限が厳しくなります。 メールを頻繁に利用するようなら、下位プランはおすすめできません。

プロトコル  
POP SSL/TLS(STARTTLS対応)
SMTP SMTP-AUTH、サブミッションポート、SSL/TLS(STARTTLS対応)
IMAP SSL/TLS(STARTTLS対応)

標準的なプロトコルに対応しており、どのようなメール環境でも困ることはないでしょう。 IMAPに対応しており、スマートフォンやPCなどの、複数の端末間でのメール管理が容易です。

メールに関する機能は至ってシンプルです。 下記を参考にしてください。

機能  
アンチウィルス WithSecure社のソフトウェアを採用しています。メール送受信時にウィルスチェックが行われます。
スパムフィルタ SpamAssassin。受信時にチェックされ、迷惑メールと判定されると 1)件名に[SPAM]が付与、2)ヘッダに X-Spam-Flag: YESが付与されます。ホワイトリストとブラックリスト機能もあります。
メール転送 受信したメールを他のアドレスへ転送できます。その際、メールを残すか削除するかを設定できます。
SMTPアクセス制限 SMTP認証(SMTP-AUTH)に関する、国外IPアドレスからの不正送信を防ぐ機能です。国外からのメール送信が必要であれば無効にする必要があります。
非対応 メーリングリスト。メールマガジン。自動返信。フィルタ(条件付き振り分け)。キャッチオール。

Webメーラー

Webメーラーを標準装備しているため、ブラウザで簡単にメールを操作できます。 スマートフォンやタブレットにも最適化されており、アクセスする端末に応じて自動的にレイアウトが変化するため、どのような環境でも快適な操作が可能です。

シンプルであり目立った機能はありませんが、外出先での緊急時(自分の端末がない場合など)のメール確認に役立つでしょう。

PHPの仕様、他の言語について

PHPは複数のバージョンに対応しており、ドメインごとに異なるバージョンを設定できます。

サブドメインについて
例 blog.example.com は親ドメイン example.com の設定に準じます。
言語  
PHP Server API: FPM/FastCGI (fpm-fcgi) 7.2.x 以上 または CGI/FastCGI (cgi-fcgi)
8.0.x / 7.4.x / 7.3.x / 7.2.x / 7.1.x / 5.6.x / 5.5.x / 5.4.x / 5.3.x / 5.1.x
7.1以下は非推奨となります。
Perl 5.16.x
Ruby 2.0.0
Python 3.6.x / 3.4.x / 2.7.x
SSI

PHP高速化設定

サイトの高速化そしてより大量のアクセスに対応するための機能として「PHP高速化設定」が提供されています。 WordPressの場合、キャッシュなしで処理速度が 最大8倍向上 [1]します。 具体的には、PHP高速化設定がONの時は PHP-FPM (fpm-fcgi)に、OFFの時は FastCGI (cgi-fcgi)に切り替わります。 詳細は省きますが、FastCGIを効率的に管理するための仕組みがFPMと思えばよいでしょう。 動作に問題がなければPHP-FPMを有効にすることをおすすめします。

興味があれば以下の記事を参考にしてください。

Difference between PHP-CGI and PHP-FPM | BaseZap

メモ
PHP 7.2.x 以上で動作します。
有効にすると、 php.ini の一部が無効となります。代わりに .user.ini を利用します。
エコノミープランへは提供されません。

標準で読み込まれる拡張モジュール

Loaded extensions core date libxml openssl pcre sqlite3 zlib bz2 calendar ctype curl hash fileinfo filter ftp gettext gmp spl iconv json session standard posix pspell reflection phar shmop simplexml sockets mbstring sysvmsg sysvsem sysvshm tokenizer xml zip mysqlnd cgi-fcgi apcu bcmath dba dom gd imagick imap intl ldap exif mcrypt mysqli pdo pdo _mysql pdo_ pgsql pdo_sqlite pgsql soap xmlreader xmlwriter xsl zend opcache xmlrpc wddx ereg mysql apc
8.0.12 - - - - -
7.4.25 - - - -
7.3.31 - - - -
7.2.34 - - - -
7.1.33 - - - -
7.0.33 - - - -
5.6.40 - -

PHPの動作設定

コントロールパネルでPHPの動作設定を行えます。予め利用頻度の高い項目がピックアップされた簡単な方法と、php.iniを直接編集する方法が用意されています。

「php.ini」ファイル自体は、各ドメインの「/php」ディレクトリにあり直接編集することもできます。例えば、「example.com」であれば、「/home/サーバーID/example.com/php」にあります。

メモ
「.user.ini」も利用できます。
コントロールパネルのピップアップ項目
display_startup_errors / display_errors / error_reporting / session.auto_start / session.use_cookies / session.use_only_cookies / session.use_trans_sid / session.name / session.cookie_lifetime / session.cookie_path / session.cookie_domain / mbstring.language / mbstring.internal_encoding / mbstring.http_input / mbstring.http_output / mbstring.encoding_translation / mbstring.detect_order / mbstring.substitute_character / safe_mode / max_execution_time / max_input_time / memory_limit / post_max_size / upload_max_filesize / register_globals / magic_quotes_gpc / file_uploads / allow_url_fopen / allow_url_include

Cron

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
Cron5 個 10 個 20 個 20 個

最短実行間隔は20分。

最短実行間隔は10分。

最短実行間隔は1分。

最短実行間隔は1分。

プランごとの設定可能数に差があります。 さらに、設定間隔(最短実行間隔)にも差があるため、用途によっては注意が必要です。

例えば、スタンダードプランの場合、「10分間隔」でしか繰り返し実行できません。 とは言え、1日に数回コンテンツを自動更新するような用途なら、設定間隔が問題となることは少ないでしょう。

他社では実行時刻(実行間隔)をメニューから選択するものもありますが、スターサーバーでは「crontab」の書式で設定します。例えば、30分間隔でPHPを実行させるなら以下の様になり、慣れるまでは戸惑うかもしれません。

分【 */30】、時:【* 】、日:【 *】、月:【* 】、曜日:【*】

コマンド
/usr/bin/php7.1 /home/サーバーID/example.com/public_html/job.php

通知メールアドレスを設定することができ、Cron実行完了時にエラーメッセージなどを含む処理結果を通知できます。

各言語の実行パスは以下の通りです。

言語 バージョン パス
Perl 5.16.x /usr/bin/perl
PHP x.y.z /usr/bin/phpx.y 例えば、7.3 なら /usr/bin/php7.3
Ruby 2.0.0 /usr/bin/ruby
Python 2.7.x /usr/bin/python
  3.4.x /usr/bin/python3.4
  3.6.x /usr/bin/python3.6

ログとアクセス解析

プランエコノミーライトスタンダードハイスピードエンタープライズ
アクセスログ
エラーログ
アクセス解析

エコノミーを除き、ドメインごとのアクセスログとエラーログを取得できます。

アクセスログ

コントロールパネルからダウンロードできるログは、当日から30日前までの分になります。 それより過去のログを保存するには、保存期間の設定が必要となります。 その場合、ログは「~/ドメイン/log」ディレクトリに保存されるので、FTPで取得します。

  • 保存期間は「1週間~10週間」で設定できます。
  • ドメインごとに日別で出力されます。ファイル形式「example.com.access_log_日付」
  • サブドメイン(例 blog.example.com)のログは親ドメイン(example.com)と同じファイルに出力されます。

エラーログ

エラーログは最新の「 10万行 」までをコントロールパネルから取得できます。 エラーログは毎日午前3時頃にリセットされます。 FTPでダウンロード可能なログファイルとしては出力されません。

アクセス解析

AWStatsのカスタマイズ版が用意されています。 初期状態では無効なので、ドメインごとに有効にする必要があります。

Google Analyticsがあるため、ユーザーによってはレンタルサーバーの機能は不要かもしれません。 初心者であればGoogle Analyticsに慣れるまでの繋ぎとして、とりあえずこちらを利用しておくとよいかもしれません。 難しい設定は不要なので、誰でも簡単にアクセス解析を体験することができます。

更新間隔
6時間ごと
分析項目
月別 / 日別 / 時間帯別 / 曜日別 / ページ別 / OS別 / ブラウザー別 / ファイル別転送量 / 検索キーワード別 / アクセス元別 / IPアドレス・ホスト名別 / 滞在時間別 / ロボット・スパイダー別 / エラーコード別 / ドメイン・国別

WordPress専用のセキュリティ機能

WordPressのセキュリティに特化した機能が装備されており、ドメインごとに設定できます。

セキュリティ機能  
ダッシュボードアクセス制限 ダッシュボードに対する国外IPアドレスからの接続を制限します。
XML-PRC API アクセス制限 ダッシュボード以外から投稿可能なアプリが利用する「XML-RPC WordPress API」に対する国外IPアドレスからの接続を制限します。Jetpackによるアクセスは制限対象外です。
REST API アクセス制限 「REST API」に対する国外IPアドレスからの接続を制限します。Jetpackによるアクセスは制限対象外です。
wlwmanifest.xml アクセス制限 Windows Live Writerで利用する wlwmanifest.xml に対する国外IPアドレスからの接続を制限します。
ログイン試行回数制限 短時間に連続してログイン処理(失敗)が行われるとアクセスを制限します。パスワード総当り(ブルートフォースアタック)による不正アクセスを防止します。24時間後に制限が解除されます。
大量コメント・トラックバック制限 短時間に大量のコメントまたはトラックバックが実行されると、自動的に検知して投稿を制限します。6時間後に解除されます。
国外IPアドレスからのコメント・トラックバック制限 国外IPアドレスからのコメント・トラックバックを拒否します。

移転前動作確認URL

ドメインごとに「動作確認用URL」を発行でき、DNS設定を変更せずに公開前の新しいサイトにアクセスできます。 このURLは他サーバーからの引っ越しをスムーズにするために利用します。

引っ越し時に旧サーバーでWebサイトを稼働させつつ、テストを行うことができます。 新しいサーバーでの準備が整ったらDNS設定を変更するだけなので、ダウンタイムを防ぐことができます。

URL形式  
example.com http://example-com.check-star.jp/
blog.example.com http://example-com.check-star.jp/blog.example.com/

ハードウェアやソフトウェア

OS / Web Server
CentOS 7 (LXC) / nginx + apache(2.4.6) スタンダードプラン
CPU / メモリ
Intel Xeon E5-2640 v4 x2 / 192GB スタンダードプラン
自動インストール対応
WordPress / EC-CUBE / PukiWiki
エコノミーはPukiWikiのみ
動作確認済みアプリケーション(公式)
WordPress 5.x / EC-CUBE 3.x 4.x / PukiWiki / MovableType / Xoops Cube / concrete5 / Joomla / MODX / Drupal 8.x
コマンド
スターサーバーに導入されているコマンドはこちらを参考にしてください。
ファイルの存在を確認しただけであり、パーミッションによっては動作しないものもあります。

その他の機能

機能  
BASIC認証 BASIC認証の設定を簡単にできます。
アクセス拒否設定 IPアドレスによるアクセス拒否を行うことができます。
サイト転送 任意のURL(ディレクトリ)へのアクセスを他のドメインに転送できます。
MIME設定 拡張子によって処理内容を指定するMIMEの設定が可能です。ドメインごとに設定できます。
Google Workspace簡単設定 独自ドメインでGmailやGoogleカレンダー、Googleトーク、Googleドキュメントなどを利用するための設定が簡単にできます。
ブラウザキャッシュ設定 レスポンスヘッダに Expires、Cache-Control を付加します。ブラウザのキャッシュを利用できるためアクセスが高速になります。
非対応 SSH(シェルログイン) / ユーザーが利用できるバックアップ機能

支払い方法

プリペイド(チャージ方式)となっており、事前に 「ネットオウルプリペイド」 を購入する必要があります。決済方法は以下の通りです。 クレジッドカードのみ自動更新に対応しています。

支払い方法  
クレジットカード Master Card / VISA / JCB / American Express / Diners。手数料無料。支払い金額500円以上が対象。
Paypal 手数料無料。支払い金額5,000円以上が対象。
銀行振込 PayPay銀行。振込手数料が必要。入金確認に3日程度かかる場合があります。
コンビニ ローソン / ファミリーマート / セブンイレブン / デイリーヤマザキ / ミニストップ / セイコーマート。決済手数料200円(税抜)が必要。支払い金額500円以上が対象。

ネットオウルポイント

ネットオウル独自のポイントサービスです。 主にスタードメインでの独自ドメイン契約でポイントが付与され、レンタルサーバー等の費用に充当できます。 ポイントの貯め方や使い方は以下の通りです。

  ポイントを貯めるには
キャンペーン サービスごとに展開されるキャンペーンにて、サービス利用者を対象にポイントが付与されます。
スタードメイン 通常時、ドメイン価格(1年契約・税込)の20%×契約年数分の累計ポイントが付与されます。
Q&A掲示板 質問への回答がベストアンサーに選ばれると、30ポイントが付与されます。
  ポイントを使うには
スターサーバー 初期費用(100%全額)。エコノミープランは支払金額の10%まで。その他は25%まで。
SSLボックス 支払金額の10%まで。
独自ドメイン 利用できません。

サポート対応

レンタルサーバーでは珍しく、ユーザーフォーラムが用意されています。

サポート  
メール 公式サイトにある「お問い合わせフォーム」を利用します。
Q&A掲示板
(ユーザーフォーラム)
サポート対象外の技術的な内容について、ユーザー同士で質問・回答することができます。基本的に公式サポートが対応することはありません。

プラン変更

上位プランへのみ変更可能です。 同じ環境がそのままプランに応じた仕様に変更されるため、ユーザー自身での移行作業は不要です。

  エコノミー ライト スタンダード ハイスピード エンタープライズ
エコノミー x x
ライト - x x
スタンダード - - x x
ハイスピード - - -
エンタープライズ - - - -

上の表で分かりますが「エコノミー、ライト、スタンダード」の下位サービスから「ハイスピード、エンタープライズ」の上位サービスへは移行できません。 つまり物理的環境(サーバー)が異なるため、そのままでは移行できないということでしょう。

更新方法と解約方法

スターサーバーでは、「毎月15日」に契約更新の処理を行っており、有効期限月の15日に同条件の契約で自動更新されます。 更新時に残高が不足している場合、アカウントが凍結されます。 凍結直後であれば、料金を支払うことで凍結解除を行うことができます。

契約更新を中止する場合、更新予定月の 14日まで に解約手続きを行う必要があります。解約手続きが遅れると、契約が自動更新されます。

解約手続きはコントロールパネル(メンバー管理ツール)で行えます。 早めに解約手続きを行っても有効期限まではそのまま利用できますが、解約手続きを取り消すことはできません。

まとめ

安価、SSD、HTTP/2、無料のSSL証明書、使いやすいコントロールパネルなど、過不足ない仕様となっています。 マニュアルも充実しているのでレンタルサーバー初心者におすすめできます。 とりあえずスターサーバーで運用しながら自分に必要な仕様を見つけつつ、よりハイスペックなサービスを検討してもよいでしょう。

更新履歴  
2022年04月22日 レビューを作成しました。

  1. [1] スターサーバー内の同一構成のサーバーに設置された初期状態のWordPressサイトに対する、 Apache Bench コマンドのパフォーマンス比較によるもの。 ↩︎

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