XServer(エックスサーバー)にWordPressをインストールする手順

XServerの自動インストール機能を利用します。自動インストールですが、目的により手順が変わります。

初期ドメインを利用する場合
XServer契約時にXServerのドメインとして サーバーID.xsrv.jp を取得できます。このドメインを利用してWordPressを利用する場合、ドメインの設定は不要です。
独自ドメインを利用する場合
example.com 等、独自ドメインを利用する場合は、予めドメインを追加しておく必要があります。また、XServer以外で取得したドメインであればネームサーバの設定も必要になります。
データベース名を自分で決めたい場合
自動インストールで作成すると、データベース名が サーバーID_wp1 (数字は連番)となります。データベースを操作する予定がないなら問題ありません。もし、複数のWordPress(ドメイン)を利用するつもりであれば、ドメイン名と紐付けた名前にしておくと、データベースを参照する時に分かりやすくなります。WordPressをインストールする前にデータベースを作成する必要があります。

目的別インストール手順

初期ドメインでとりあえず使ってみる。
1 WordPressをインストールする
初期ドメインを使う。任意のデータベース名を設定する。
1 データベースを作成する
2 WordPressをインストールする
独自ドメインを使う。データベース名は気にしない。
1 ドメインを追加する
2 WordPressをインストールする
独自ドメインを使う。任意のデータベース名を設定する。
1 ドメインを追加する
2 データベースを作成する
3 WordPressをインストールする

エックスサーバの管理画面(サーバーパネル)へのログイン

  1. エックスサーバーへアクセスし、右上のログインをクリックします。
  2. サーバーパネルをクリックします。
  3. サーバーID(ユーザID)とパスワードを入力してログインします。

WordPressのインストール

サーバーパネルにログインします。

設定対象ドメインがWordPressをインストールするドメインであるかを確認します。独自ドメインを利用しない場合は、 サーバID.xsrv.jp となります。もし違うドメインが表示されていれば画面の左下でドメインを変更します。

正しいドメインが選択されていれば、 自動インストール をクリックします。ここではドメインを example.com として説明します。

  1. 自動インストールの画面が表示されたら、 プログラムのインストール を選択します。
  2. 自動インストール可能なプログラムリストが表示されるので、リストの中から WordPress日本語版インストール設定 を選択します。

インストールに必要な情報を入力する画面が表示されます。

インストールURLはWordPressのファイルを展開するディレクトリを指定します。エックスサーバーのディレクトリ構造は以下のようになります。

XServerは、 /HOME/サーバーID にドメインごとのディレクトリを生成します。そのディレクトリにある public _html 内が公開されることになります。Webブラウザ等でhttp://example.comにアクセスすると public_ html にある index.htmlindex.php が読み込まれます。

インストールURL に何も入力しなければ public_html にWordPressのファイル群が展開されます。WordPressしか使わない予定であれば問題ありませんが、将来的に他のCMSや静的サイトと混在させたり、WordPressとは関係のないファイルを置いたりする場合、様々なファイルが混在してしまうのでトラブルの原因となります。

そこで、WordPress用のディレクトリへのインストールをおすすめします。インストールURLに wp を追加して http://example.com/wp とします。この wp は他の文字列でも構いませんが、後からの変更は少し面倒なのでシンプルで分かりやすい名前にします。ここに入力した文字列で自動的にディレクトリ(/public_html/wp)が生成され、そこにWordPressがンストールされます。

後述しますがpublic_htmlにWordPress用のフォルダを作成してインストールする場合、インストール後にFTPを用いたファイル操作が必要になります。慣れていない場合はディレクトリを作らずにそのままインストールしておき、ファイル操作に慣れてから変更することも可能です。

ブログ名、ユーザ名、パスワード、メールアドレスは、後で変更可能です。ただしユーザ名とパスワードはインストール後にWordPressの管理画面にログインする時に必要なのでメモをとっておきます。ユーザ名にドメイン名を付けると推測しやすく不正アクセスの原因となるので止めましょう。ここではサンプルとしてドメイン名としています。

データベースは 自動でデータベースを生成する を選択します。データベース名を任意の名前にしたい場合は、次のデータベースを 任意の名前で作成する を参照して下さい。

インストール(確認) を選択すると、確認画面が表示されます。

これらの情報は、WordPressやデータベースにアクセスする際に必要となるのでメモしておきましょう。

間違いがなければ インストール(確定) を選択します。インストールが開始され、すぐに完了画面が表示されます。

完了画面に表示されるアドレス(例:http://example.com/wp/wp-admin/)にアクセスするとWordPressのログイン画面が表示されるので、インストール時に設定したユーザ名とパスワードを入力してログインします。WordPressの管理画面の利用方法については、他のサイトを参考にして下さい。

/public_html/wp にインストールしたため、WordPressにアクセスするためには、 http://example.com/wp にアクセスする必要があります。 wp を省いた http://example.com/ でアクセス可能とするには設定が必要です。

データベースを任意の名前で作成する

自動インストールを利用するとデータベース名は サーバーID_wp1(数字は連番) となります。これを変更するには予めデータベースを作成しておく必要があります。

WordPressをインストールする前に WordPress用にデータベースを作成する を参考にしてデータベースを作成します。

データベースを作成したら、下記の手順でインストール作業を行います。データベース以外は先に説明した内容と同じです。

  1. データベースの欄で 作成済みのデータベースを利用する を選択します。
  2. 作成したデータベースとユーザを選択し、パスワードを入力します。
  3. 確認画面が表示されるので、インストール(確定)を選択します。

WordPress用にデータベースを作成する

データベースの追加とMySQLユーザの追加は、どちらから作業しても問題ありません。すでにMySQLユーザを作成済みであれば、データベースのみ作成して、そのユーザを登録することも可能です。

データベースを追加する

XServerPanel(サーバーパネル)の MySQL5設定 を選択します。 MySQL5設定 の画面が開きます。

  1. MySQLの追加 を選択します。
  2. MySQLデータベース名 と文字コードを設定します。
    • データベース名には予め接頭辞(prefix)としてサーバーIDが付くため、「サーバーID_***」となります。***を自由に決めることができます。
    • WordPressの動作に必要な文字コードは UTF-8 です。
  3. MySQLの追加(確認) を選択します。
  4. 確認画面が表示されます。間違いがなければ MySQLデータベースの追加(確定) を選択します。
  5. MySQLの一覧 を選択すると作成したデータベースが一覧に表示されます。

データベース名は何でも構いません。WordPress専用と考えれば サーバーID wp *** としたいところですが、エックスサーバの仕様のためかアンダースコアを入れると 「MySQLデータベース名を正しく入力して下さい。」 と表示されるので、 サーバID_wp*** とするしかないようです。名前については操作する管理者が把握できればよいので何でもよいと思います。

ユーザを追加する

  1. MySQL5設定の画面を開きます。 MySQLユーザの追加 を選択します。
  2. MySQLユーザID とパスワードを入力します。データベース名と同様に サーバーID_*** となります。WordPressはこのユーザIDとパスワードを利用してデータベースにアクセスすることになります。ユーザIDとパスワードはWordPressのインストールに必要なのでメモをとっておきます。ユーザIDは半角英数字、合計16字以内です。アンダースコアは使えません。
  3. MySQLユーザの追加(確認) を選択します。
  4. 確認画面が表示されるので間違いがなければ MySQLユーザの追加(確定) を選択します。
  5. MySQLユーザの一覧 を選択すると追加したユーザを確認することができます。

ここで作成したユーザはWordPressのデータベース専用というわけではありません。他のデータベースのユーザとしても利用できます。

データベースにユーザを登録する

データベースとユーザを作成しただけではデータベースにアクセスすることはできません。ここではデータベースにユーザを登録する手順を説明します。

  1. MySQLの一覧 を選択します。
  2. 作成したデータベースの アクセス権所有ユーザ を見ると ユーザーはいません となっています。
  3. 右のカラムに アクセス権未所有ユーザ の欄があるので、作成したユーザを選択して追加をクリックします。 「MySQLデータベースへのアクセス権の追加を完了しました。 」 というメッセージが表示されます。
  4. リストに追加したユーザが表示されます。

これで、データベースにアクセスできるようになります。

ドメインを追加する

  1. XServerPanelのトップページにある ドメイン設定 を選択します。
  2. ドメイン設定が表示されるので、 ドメインの追加設定 を選択します。
  3. 自分の保有するドメインを入力します。例えば、このサイトは hostingstock.net というドメインなので、画像のように入力します。
  4. ドメインの追加(確認) を選択します。
  5. 確認画面が表示されるので間違いがなければ、 ドメインの追加(確定) を選択します。
  6. ドメインの一覧 をクリックすると登録済みのドメインを確認することができます。

エックスサーバの注意書きによると、 「ドメインの追加後、サーバーに設定が反映されるまで数時間(最大で2日)かかります。」 とあります。あまりに長時間反映されないようであれば、ドメイン名を確認して下さい。

他社で取得したドメインを利用する場合。

エックスサーバで取得したドメインであれば設定は不要ですが、他社で取得したドメインであればネームサーバの設定が必要です。ドメインを管理しているレジストラでネームサーバを下記のアドレスに変更する必要があります。

  アドレス
ネームサーバ1 ns1.xserver.jp( 219.94.200.246 )
ネームサーバ2 ns2.xserver.jp( 210.188.201.246 )
ネームサーバ3 ns3.xserver.jp( 219.94.200.247 )
ネームサーバ4 ns4.xserver.jp( 219.94.203.247 )
ネームサーバ5 ns5.xserver.jp( 210.188.201.247 )

他社ドメインの設定例 - ムームードメイン

ここではムームードメインを例にネームサーバの設定を説明します。ログイン方法については省きます。コントロールパネルを表示させた状態から説明します。

  1. ログイン後に左のメニュー ドメイン管理ドメイン操作 を選択します。
  2. ネームサーバ設定変更 を選択します。
  3. ネームサーバ設定変更が表示されるので、目的のドメインの ネームサーバ設定変更 を選択します。
  4. GMOペパポ以外のネームサーバを使用する を選択します。
  5. ネームサーバ1からネームサーバ5にエックスサーバで指定されているアドレスを入力します。
  6. 最下部にある ネームサーバ設定変更 を選択します。

ネームサーバを変更してもすぐには反映されません。ムームードメインの注釈では 「ネームサーバは設定変更後、反映されるまでに数日かかる場合があります。」 とありますが、そこまで時間はかかりません。どの程度という明確な時間はないので、WordPressを設置する前に予め設定しておくとすぐにアクセスできるようになるので手間がかかりません。

  • WordPressのインストールに戻る

サブディレクトリにインストールしたWordPressのURLを変更する

インストールの時に /public_html/wp にインストールした場合、当然ですが http://example.com/ にアクセスしてもこのような画面が表示されるだけでWordPressを開くことができません。正確には、 http://example.com/wp とURLの最後に wp を付ける必要があります。

WordPressでブログを運営するのであれば、 http://example.com/ でトップページが開くようにしたくなります。ここでは、 /wp を省略する方法を説明します。手順としては、WordPressの設定変更とFTPによるファイル編集の2つが必要です。

WordPressの設定変更

  1. WordPressの管理画面にアクセスします。
    • 例: http://example.com/wp/wp-admin
  2. ログイン画面が表示されるので、インストール時に設定したユーザ名とパスワードを用いてログインします。
  3. 管理画面の 設定 -> 一般設定 を開きます。
  4. サイトアドレス(URL)から wp を削除します。
    • http://example.com/wp -> http://example.com
  5. 画面下部にある 変更を保存 をクリックします。

FTPによるファイル編集

FTPクライアントを利用すると簡単です。FTPクライアントを利用する場合は、エックスサーバにあるFFFTPとFireZillaの説明を参考にして下さい。

ここでは、エックスサーバが提供するWebブラウザでファイル操作可能なファイルマネージャを利用します。ただしXServerのファイルマネージャはファイルの(直接的な)コピーや移動ができないので、少々面倒です。

ファイルマネージャはエックスサーバのInfo Panel(インフォパネル)からアクセスすることができます。

  1. example.com/public_html/wpを開きます。
  2. index.phpファイルがあるので開きます。
  3. 簡易エディタが開くので内容を全て選択してコピーします。
  4. /public_html に戻りindex.phpと名付けた空ファイルを作ります。
  5. /public_html/index.phpを開き、3.でコピーした内容をペーストします。
  6. 次の修正を行い、ファイルを保存します。
    • 修正前
      • require( dirname( __FILE__ ) . './wp-blog-header.php');
    • 修正後
      • require( dirname( __FILE__ ) . './wp/wp-blog-header.php');
  7. 保存文字コードをUTF-8に変更してから編集を選択して保存します。
  8. このままではhttp://example.com/にアクセスしても元から存在するindex.htmlが優先的に読み込まれるので、public_html/index.htmlを削除します。削除が不安であればファイルをダウンロードするか、ファイルを別名に変更します。これでindex.phpが読み込まれます。

以上でhttp://example.com/にアクセスするとWordPressのトップページが開くようになります。もし 「まだホームページがアップロードされていません」 が表示されたら、ブラウザを何度か更新してみましょう。

詳しくは下記のサイトにある「既存のサブディレクトリをルートディレクトリとして表示する場合」を参考にして下さい。


http://example.com/wpへのアクセスに対応する

このままだとhttp://example.com/wp/にアクセスしてもhttp://example.com/と同じトップページが表示されてしまいます。特に問題はありませんが、あまり気持ちのよいものではありません。WordPressのパーマリンクの設定を変更するか、.htaccessでリダイレクトさせることで対応できます。

WordPressのパーマリンク設定

一番簡単な対応方法です。

  1. WordPressの管理画面で設定->パーマリンク設定を開きます。
  2. デフォルト: http://example.com/?p=1238 となっているので、他のパーマリンクを設定することで、 http://example.com/wp へのアクセスが、 Not found になります。

トップページにリダイレクトする

.htaccessファイルを作成(または修正)して http://example.com/wp へのアクセスを http://example.com/ へリダイレクトさせます。

.htacees ファイルを public_html ディレクトリに作成します。もしWordPressの管理画面でパーマリンクを変更してるとすでに.htaccessファイルは作成されているはずです。.htaccessに下記のルールを追加します。

RewriteEngine On
RewriteRule ^(wp/|wp)$ http://example.com/ [R=301,L]

または

RewriteEngine On
RewriteRule ^(wp/|wp)$ / [R=301,L]

これで、 http://example.com/wp/ へのアクセスが http://example.com/ へリダイレクトされます。

更新履歴
2015年3月24日 内容を修正しました

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