エクスクラウドに独自ドメイン対応のWordPressを自動または手動でインストールする方法
エクスクラウド(EC-CLOUD)にWordPressをインストールする方法を紹介します。
初心者には難しい独自ドメインの設定についても分かりやすく解説しています。エクスクラウドには自動インストール機能が備わっているため、初めてであればそれを利用するとよいでしょう。記事後半では手動によるインストール方法も紹介しています。
独自ドメインの設定
独自ドメインでWordPressサイトを運営するなら、予めドメインを設定しておく必要があります。下記を参考にエクスクラウドとレジストラ(ドメイン事業者)でドメインの設定作業を行ってください。
自動インストール機能を利用する
- コントロールパネルにログインします。
- 「アプリケーション」タブを選択します。
- WordPressの「インストール(カスタム)」をクリックします。
- カスタムを選択する理由
- 「インストール」の場合、設定項目がインストールディレクトリ(URL)のみとなります。管理者アカウントのユーザー名が意味不明な文字列(お客様番号とメールアドレスの組み合わせ)となるため、ここではカスタムを選択します。
- WordPressのライセンスが表示されます。
- 「ライセンス条項に同意します」をチェックします。
- 「次へ」をクリックします。
インストールに必要な情報を入力又は選択します。
- インストール先
- インストールするURL(ディレクトリ)を選択します。URLとサーバーのディレクトリとの関係は、後半の手動インストールを参考にしてください。ここでは「http://example.com/wp」とします。
- 「wp」を付ける理由は この記事 を参考にしてください。
- インストール先は慎重に決定しましょう。後から変更することも可能ですが、サイトの作りによってはデータベースやコンテンツの大幅な修正が必要となります。
- 管理者アクセス
- 「特定のユーザに関連付けられていない管理者クレデンシャルを使用してください」をチェックします。意味が分からないと思いますが、コントロールパネルで管理されているユーザー以外を設定するという意味です。
- 管理ユーザー名とパスワードを入力します。ダッシュボード(WordPressの管理ツール)のログインに必要となるので、忘れないようにメモを残しておきましょう。
設定を終えたら「インストール」をクリックします。
データベースは自動生成されます。データベース名とデータベースユーザー名は、他と重複しない「wordpress_英数字」という名前が自動的に割り当てられます。
- すべての設定を表示
- 「管理者のメールアドレス」「サイト名」「インターフェース言語」「データベース名」「テーブルのプレフィックス」「データベースユーザー名」「データベースのユーザパスワード」をカスタマイズできます。
- インストールが完了しました。
- 「Administrative interface」をクリックすると、WordPressのダッシュボードが開きます。
日本語表記に変更する
(カスタマイズしていない場合)初期設定では英語表記となっているので、日本語に変更します。さらにタイムゾーン(Timezone)を「Tokyo」に変更します。
手動でインストールする方法
「データベースやユーザーに任意の名前を付けたい」など、手動でのインストールが必要ならこちらを参考にしてください。一般的な用途なら自動インストール機能で問題ありません。
作業順序は「データベースの作成」「WordPressファイルの配備」「インストール」となります。
データベースを作成する
- データベースの設定画面が表示されます。
- 「新しいデータベースを追加」をクリックします。
- データベース名を入力します。ここでは「wpdb」とします。
- 入力は「MySQL」を選択します。
- 「新しいデータベースユーザを作成」をチェックします。データベースユーザはデータベースにアクセスするためのアカウントとなります。
- データベースユーザ名を入力します。ここでは「wpuser」とします。
- パスワード(と確認パスワード)を入力します。
- データベース名、データベースユーザ名、パスワードはWordPressのインストールに必要です。メモに残しておきましょう。
- 「OK」をクリックします。
- 新しいデータベースが作成されました。
- 同時にユーザーも設定されているため、アクセス可能な状態となっています。
これでWordPress用データベースの準備が完了しました。
インストールファイルの配備
ここでは「example.com」にWordPressをインストールすることにします。インストールディレクトリとドメイン(URL)の関係は以下の様になります。
「example.com」のドキュメントルートは「~/example.com」となっています。これはユーザーにより異なる可能性があります。
ドキュメントルート直下「~/example.com」ではなく、WordPress専用ディレクトリ「~/example.com/wp」にインストールします。Zipファイルを展開すると wordpress という名称のフォルダが生成されるため、wp に変更して、~/example.com にアップロードします。正しくアップロードされると図のような構成となります。
インストールディレクトリは慎重に決定しましょう。後から変更することも可能ですが、サイトの作りによってはデータベースやコンテンツの大幅な修正が必要となります。
WordPressはファイル数が多く、展開してからアップロードすると非常に時間がかかります。PHPの知識があるならサーバー側でダウンロードと展開を行うスクリプトを作成すると効率的です。時間に余裕があるなら展開後にアップロードしても問題ありません。
Zipファイルのまま転送して、コントロールパネルのファイルブラウザで展開することもできます。
WordPressのインストール
データベースとインストールファイルの準備が終わりました。ここからの作業は一般的な手続きとなるため、エクスクラウドでも他のレンタルサーバーでも同じです。
- ウェブブラウザで
http://example.com/wp/ にアクセスします。
- もし、
インストールディレクトリ = ~/example.com とした場合は、 http://example.com/ にアクセスします。
- この画面が表示されたら、「さあ、始めましょう!」をクリックします。
データベース情報を入力します。
- 「データベース名」「ユーザー名」「パスワード」は、データベース作成時にメモした内容を入力します。
- 「データベースのホスト名」は「localhost」のままです。
- 「テーブル接頭辞」は特別な理由がなければ初期設定の
wp_ のままで構いません。
- テーブル接頭辞については この記事 を参考にしてください。
- 正しく入力できたら「送信」をクリックします。
- この画面が表示されれば、データベースと正しく接続されたことになります。
- 「インストール実行」をクリックします。
WordPressのサイト情報と管理者アカウントを登録します。下記を参考に入力してください。
- サイトのタイトル
- ウェブサイトのタイトルとして表示されます。ダッシュボードでの「サイトのタイトル」に利用されます。
- ユーザー名・パスワード
- 管理者アカウントとなります。
- ダッシュボード(WordPressの管理ツール)へのログインに必要な情報なので、メモを残しておきましょう。
- メールアドレス
- 管理者のアドレス以外に、コメント、トラックバック、ピンバック、アップデートなどの通知にも利用されます。パスワードを忘れた際の手続きにも利用するので、有効なアドレスを入力します。
- 検索エンジンでの表示
- チェックすると検索エンジンのクローリング 対象外 となります。テストサイトなど公開したくない場合はチェックします。ただし、チェックしても完全に検索結果から除外されるわけではありません。
間違いがなければ「WordPressをインストール」をクリックします。
- メモ
- 全ての項目をインストール後にダッシュボードで変更可能です。
- インストールが完了しました。
- 「ログイン」をクリックすると、ダッシュボードのログイン画面へ移動します。
- 設定したユーザー名とパスワードを入力してログインします。
この記事ではWordPressを ~/example.com/wp にインストールしています。そのためウェブサイトを開くには http://example.com/wp/ へアクセスする必要があります。http://example.com/ でトップページを開くためには、下記を参考にWordPressの設定を変更してください。
PHP7設定時のインストールについて
PHPのバージョンを7.xに変更していると「データベース接続確立エラー」が発生してインストール作業が行えません。理由は上図のように「mysqli.default_socket」が指定されていないためです。おそらくエクスクラウドの設定ミスだと思いますが、対処方法はあります。
この記事の例であれば「~/example.com/wp/.user.ini」を作成して以下を記述します。
mysqli.default_socket = /var/lib/mysql/mysql.sock
これで問題なくインストール作業を進めることができます。