レンタルサーバーを選ぶときに、ファイル転送性能を気にする人はほとんどいません。 特にWordPress等のCMSでWebサイトを運営するなら、FTP等の利用頻度は低く、たまに利用するだけなら気にする必要もありません。
しかし、独自Webサイトの開発など、頻繁にファイルを更新する用途であれば、ファイル転送性能も重要な検討項目です。レンタルサーバーを選ぶときの絶対的な条件ではありませんが、あらかじめ確認しておけば後悔することもないでしょう。
アップロードとダウンロードに要する時間を測定します。
レンタルサーバーがこれ以上の同時接続を許可していて、FTPクライアントも並列転送に対応していれば、この結果より早く転送できることになります。より詳しい内容は下記を参考にしてください。
測定期間は 7日間 とし、6分ごとの測定で約1,600回となります。
一度きりの測定では全く意味がないため、一定期間の継続した測定を行っています。 継続測定により、ネットワークやサーバーの負荷が変動する日中、夜間、深夜の差を確認することもできます。 いつでも安定していれば、ネットワーク性能が優秀であることを推測できます。
当然ですがエックスドメインのサーバーは、エックスサーバーと同じデータセンターで運用されています。 つまり、さくらインターネットの大阪データセンターとなります。
経路図は測定元からデータセンターまでのネットワークを示しており、経由するIX(インターネットエクスチェンジ)等を含みます。
アップロード | ダウンロード | |
---|---|---|
有効測定数 | 1,538 | 1,646 |
除外数 (割合) 異常値 (標準偏差) [ミリ秒] |
130 (7.79%) 1483 (485) |
29 (1.73%) 2293 (752) |
エラー (割合) | 0 (0%) | 0 (0%) |
中央値 [ミリ秒] | 735 | 766 |
平均値 [ミリ秒] | 754 | 838 |
標準偏差 [ミリ秒] | 63 | 195 |
当然かもしれませんが、測定方法の異なる以前の評価結果と同じような傾向となりました。 WordPressサーバーを利用した結果ですが、他のサーバー(PHP/MySQLなど)でも大きな差はないでしょう。
夜間帯に転送速度が落ちる傾向にありますが、それでも他社と比較すれば十分な性能を維持しています。 ダウンロードについては、インターネットの利用者が増える正午付近にも遅延が発生しています。
ただし、アップロードの異常値が多い点は気になります。 約8%が平均値より極端に遅いことになりますが、異常値の平均は約1.5秒です。 とは言え、遅延時でも他社と比較すれば十二分な速度であり、時間帯を問わず気になることはないでしょう。
無料と考えれば十分な性能であり、安価なレンタルサーバーを上回ります。
アップロード | ダウンロード | |
---|---|---|
中央値 [ミリ秒] | 738 | 767 |
平均値 [ミリ秒] | 810 | 862 |
標準偏差 [ミリ秒] | 244 | 286 |