90円から利用できるレンタルサーバー!Quiccaのレビュー

Quicca(クイッカ)は「90円からのレンタルサーバー」を謳う格安サービスです。ただし、90円の最廉価プラン(エントリー)はデータベースに非対応なので、WordPress等のCMSによるサイト運営ができません。Quiccaを利用するならライトプラン(230円/月)以上となるでしょう。

Quiccaを運営するMfro(エムフロ)は、他にもレンタルサーバーの「クラスC分散IP IQサーバー」やドメインサービスの「Qドメイン」も運営しています。Qドメインのドメイン料金は他社レジストラ(やリセラー)と同等であり、サーバーとドメインをまとめて契約してもよいでしょう。

Quiccaは基本機能を抑えることで料金を安くしており、サイト運営に必須でない機能は有料オプションで対応します。プランによっては非対応のオプションもあるため、プラン選択の際には仕様をしっかりと確認しましょう。

サービス開始時期
2009年8月

各プランの比較

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
初期費用 926円 無料
6ヶ月契約 756円
(126円/月)
1,932円
(322/月)
3,780円
(630/月)
7,560円
(1,260円/月)
12ヶ月契約 1,080円
(90円/月)
2,760円
(230/月)
5,400円
(450/月)
10,800円
(900円/月)

各プランの料金比較です。データベース非対応とはいえ、エントリーの 月額90円 はなかなか衝撃的です。プレミアムのみ初期費用が無料となっています。

長期契約(1年契約)がお得であり、全プラン 約30%OFF となります。

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
ディスク容量 10GB 10GB 30GB 40GB
独自ドメイン 10 50 200 500
サブドメイン 10 50 200 500
MySQL × 5 20 無制限
メールアカウント 5 10 30 無制限
メーリングリスト × 3 5 20
独自SSL × × ×
Cron

オプション仕様を含む、各プランの機能差です。

エントリーは格安ですが、データベース非対応です。もし、WordPress等の利用を予定していれば、ライト以上を選択しましょう。また、プレミアム以外はCronがオプション設定となっており、用途によっては注意が必要です。

最低利用期間
最低契約期間に合わせて「6ヶ月」となっています。
お試し期間
10日間の無料お試し期間があります。この期間中に支払い手続きを済ませば本契約となります。

データセンター

あくまでも推測ですが、QuiccaはAWS(Amazon Web Services)で運用されているようです。AWSのデータセンターの所在地は非公開であり、東京または大阪にあること以外は分かりません。

経路探索を実行すると終端は「ap-northeast-1.compute.amazonaws.com」となっており、「ap-northeast-1」は東京リージョンを示しています。各所からのpingの結果も東京であることを示しています。

コントロールパネル

契約を管理する「総合管理画面」とサーバーの設定を行う「cPanel」があります。

総合管理画面

  • サーバーアカウントの作成や料金の支払いに利用します。
  • WordPress等のCMSをインストールする機能もここにあります。

cPanel

サーバーのコントロールパネルに「cPanel」が採用されています。他社でも採用されている汎用的なサーバー管理用ツールです。

2種類のテーマ(x3とpaper_lantern)を切り替えて使用できます。上図は「paper_lantern」となります。初期設定のx3はかなり古くさいデザインとなっています。

paper_lanternはレスポンシブデザインとなっており、画面の狭いスマートフォンやタブレットでも操作しやすくなっています。ただし、公式サイトのマニュアルはx3ベースなので、操作に慣れるまではx3を使うことになるでしょう。

レスポンスは基本的に良好ですが、何らかのタイミングで反応がかなり悪くなることがあります。公式サイトのマニュアルだけでなく、cPanelを採用する他社の情報も参考になるため、操作方法について心配する必要はありません。

転送量制限

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
標準 31GB/月 31GB/月 31GB/月 31GB/月
オプション 62GB/月 62GB/月 62GB/月 62GB/月

全てのプランに 「31GB/月」 の制限があります。

FAQを確認すると、他社のように目安でないことが分かります。

転送量の制限はありますか?

転送量を越えた場合、管理しているサイトにアクセスすると”Bandwidth Limit Exceeded”と表示されます。

このデータ転送量の少なさがQuiccaの不満な部分です。実際に転送量が超過すると、このような画面となりWebサイトが表示されなくなります。この制限は翌月まで解除されません。下記の転送量増加オプションが非設定であれば、契約することで解除されます。

全プランに対して転送量増加の有料オプションが設定されています。しかし、このオプションを利用しても最大「62GB/月」であり、他社と比較して多くはありません。

オプション料金  
1ヶ月契約 464円/月
6ヶ月契約 324円/月(計1,944円)
12ヶ月契約 232円/月 (計2,784円)

どの程度のアクセスに耐えられるのか?

例えば、世界中のWebサイトの構成を調査しているHTTP Archiveによると、1ページあたりの平均サイズは2.5MBとなっています。

標準の「31GB/月」であれば、約12,400PV/月まで対応できます。もちろん、テキスト主体のサイトやWebブラウザのキャッシュ機能を考慮すれば、この数値より多くのアクセスが可能となります。1日あたりに換算すると約400PV/日であり、少しアクセス数が多いサイトでは厳しいかもしれません。

注意
設定値は「一つのサーバーアカウント」に対するものです、サイトを5つ運営すれば、1サイトあたりの上限は1/5となります。

SSLの仕様

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
独自SSL(専用SSL) × × ×
共用SSL(共有SSL)

独自SSLはプレミアムプランのみ対応です。証明書の設定費用と専用IPアドレスが必要となります。

オプション料金  
証明書の設定費用 4,630円/年
専用IPアドレス 11,112円/年

さらにSSLサーバー証明書の費用も必要です。

  • Quiccaでは証明書の取り扱いがないため、他社で取得する必要があります。
  • ユーザー自身で設定することができないため、設定費用は必須です。
共用SSL(共有SSL)
共有SSLのURLはhttps://r○.quicca.com/~アカウントID/がベースとなります。「r○」はサーバーアカウントにより異なります。
example.comというドメインに共用SSLを適用するなら「https://r○.quicca.com/~アカウントID/example.com/」というURLになります。(ドキュメントルートにより変化します)

ドメイン

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
独自ドメイン 10 50 200 500
サブドメイン 10 50 200 500
基本ドメイン 1 1 1 1

他社のように無制限ではありませんが、転送量制限が厳しいので多くのドメインに対応していてもあまり意味はないでしょう。

契約時に、基本ドメインと呼ばれる無償ドメインが提供されます。Quiccaが保有する13種類のドメインから好みのものを選択し、そのサブドメインが基本ドメインとなります。

基本ドメイン
qcweb.jp / biyou.tv / dojin.in / yasai.in / cho88.com / 3zoku.com / saboten.me / taiyaki.me / kashiore.jp / cafelatte.me / cher-ish.net / high-ball.jp / kiramori.net
基本ドメイン例: example.qcweb.jp

基本ドメインにもサブドメインを設定できるため、独自ドメインがなくても複数のWebサイトを運営できます。しかし、基本ドメインは契約期間のみ有効です。長期的にWebサイトを運営するつもりなら、独自ドメインの取得をおすすめします。

姉妹サービスの「Qドメイン」で独自ドメインを取得してもよいでしょう。ドメイン(tld)の種類は多くありませんが、料金は他の格安レジストラと変わりません。ただし、Qドメインで取得してもドメイン設定が簡単になるわけではありません。

日本語ドメイン
対応しています。Punycodeでの設定が必要です。
DNSレコード
MXレコードの追加のみ対応しています。

データベース

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
MySQL × 5 20 無制限
SQLite

エントリープランはMySQL非対応なので、WordPress等のCMSによるWebサイトを運営できません。

MySQLのテーブル操作には「phpMyAdmin」を利用します。

データベース名と(データベース)ユーザー名は「アカウントID_任意の文字列」となり、サーバーのアカウントIDが接頭辞として付与されます。それぞれを別々に作成して、データベースにユーザーを割り当てる作業が必要です。やや面倒ですが組み合わせが自由なため、用途に応じて柔軟に設定できます。

  • 一つのユーザーを全てのデータベースに割り当てる
  • データベースごとにユーザーを割り当てる
  • 一つのデータベースに複数のユーザーを割り当てる
仕様  
MySQL 5.5.42。ENGINES: MyISAM(標準)/ MRG MYISAM / CSV / BLACKHOLE / MEMORY / PERFORMANCE SCHEMA / ARCHIVE / InnoDB。phpMyAdmin 4.0.10.7。
SQLite 3.7.7.1。PHPならPDO関数とSQLite3関数に対応します。
外部接続
cPanelに「リモートMySQL」がありますが機能しません。FAQにも非対応が明記されています。

FTP、その他のファイル転送機能

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
アカウント 無制限 無制限 無制限 無制限
FTP/FTPS

通常のFTPだけでなく、セキュアなFTPSにも対応しています。アカウント数は全プラン無制限であり、常識的な範囲内であれば幾つでもアカウントを発行できます。

アカウントごとにアクセス可能なディレクトリを設定でき、それより上位ディレクトリへは移動できません。第三者へのアカウント発行に便利な仕様となっています。

追加アカウントのディレクトリにホームディレクトリ(/home/アカウントID)を指定することはできません。全てのサイト(ドメイン)のデータを横断的に操作するなら、契約時に発行される初期アカウントを利用しましょう。

その他
アカウント名は「任意の文字列@基本ドメイン名」となります。
アカウントごとにクオータ(容量制限)の設定が可能です。
SCP、SFTP、WebDAVに非対応です。

ファイルマネージャ

ファイルマネージャー(Webアプリケーション)を標準装備です。非常に多機能であり、簡単なファイル操作ならFTPクライアントがなくても困りません。

機能
新規作成(ファイル、フォルダ)、コピー、移動、アップロード、ダウンロード、削除、アンドゥ、名称変更、テキストエディター、コードエディター、HTMLエディター、パーミッション変更、プレビュー、アーカイブ(展開、圧縮)、検索

ディレクトリ構成

ドメインごとにディレクトリ(ドキュメントルート)が割り当てられます。サブドメインも同様です。

基本ドメインを除き、ドキュメントルートを自由に変更できます。ドメイン登録後でも可能であり、他社と比較して柔軟な仕様です。

ホームディレクトリ(/home/アカウントID)にも編集権があるため、公開したくないファイルを隔離するためのディレクトリ(/privateなど)を用意できます。

メール

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
メールアカウント 5 10 30 無制限

プレミアムプランを除き、メールアカウント数は少なめです。メールアカウントを多用するなら、他のレンタルサーバーを検討しましょう。

プロトコル  
POP SSL/TLS、STARTTLS
SMTP SMTP-AUTH、サブミッションポート、SSL/TLS、STARTTLS
IMAP SSL/TLS、STARTTLS

標準的なプロトコルに対応しており、どのようなメール環境でも困ることはないでしょう。

以下の機能に対応しています。

機能  
ウィルス対策 オープンソースのClamAV(Clam Antivirus)を採用。
迷惑メール対策 Apache SpamAssassinを採用。10段階で検出基準を設定できます。自動削除、ホワイトリスト、ブラックリストに対応します。
フォワーダー 転送機能のことであり、複数設定が可能です。「他のメールアドレスへの転送」だけでなく、「メッセージの破棄とエラーの返信」「システムアカウント(自動設定されるアドレス)への転送」「プログラムへのパイプ」「破棄」も設定できます。ドメイン単位での転送にも対応します。
自動返信 指定したメールアドレスにメールが届くと、予め設定した定型文を自動的に返信できます。常に自動返信しないように時間単位で返信間隔を設定できます。開始時刻と停止時刻をスケジュールすることもできます。
フィルター 受信時の動作ルールを(複数)設定できます。設定項目は下図を参考にしてください。全てのアカウントに適用されるグローバルフィルタもあります。
キャッチオール ドメインごとに「既定アドレス」を設定できます。「エラーの返信」「他のアドレスへ転送」「プログラムへのパイプ」「破棄」から選択できます。
送信ドメイン認証 DKIMとSFPの設定に対応します。
暗号化 GnuPGによる鍵(公開鍵と秘密鍵)の生成が可能です。
BoxTrapper ホワイトリストに登録されていない全てのメール送信者に対して、メール受信前に確認用メールへの返信を要求します。受信トレイを迷惑メールから保護します。
メーリングリスト Mailmanが採用されています。エントリープランでは利用できません。
非対応 メールマガジン

メール送受信の制限
メールサイズは「10MB/通」が上限。
送受信数の制限は「1時間あたり300件」「1日あたり3,000件」または「一ヶ月の転送量1GB」が目安です。メールの送受信もデータ転送量に含まれます。

Webメーラー

Webメーラーとして「Roundcube」「Horde」「SquirrelMail」の3種類に対応しており、好みに応じて切り替えることができます。

機能性はHorde > Roundcube > SquirrelMailとなります。Hordeはレスポンシブ対応であり、スケジューラーやタスク管理、メモ帳を備えるなど非常に多機能です。

画像にSquirrelMailはありませんが、メールの読み書きさえできればよいというほどに割り切ったシンプルなメーラーです。常用するならRoundcubeかHordeとなるでしょう。どちらも多くのレンタルサーバーで採用されている標準的なメーラーです。

メーリングリスト

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
設置数 × 3 5 20
メンバー登録数 × 無制限 無制限 無制限

エントリーを除きメーリングリストに対応します。

メーリングリスト管理に「Mailman」が採用されています。Mailmanは多くのレンタルサーバーで採用されている標準的な管理ツールです。

メンバー登録数に制限はありませんが、メールの送受信制限内に収める必要があります。

PHPの仕様、他の言語について

PHPは「CGIモード」で動作しており、バージョンは「5.3.x」固定です。バージョンの変更には対応していません。

今時5.3固定は厳しいように思えます。

標準で読み込まれる拡張モジュール
Core / date / ereg / libxml / openssl / pcre / sqlite3 / zlib / bcmath / calendar / ctype / curl / dom / filter / ftp / gd / gettext / hash / iconv / SPL / json / mbstring / mcrypt / mysql / mysqli / session / standard / posix / Reflection / Phar / SimpleXML / sockets / imap / tokenizer / xml / xmlreader / xmlrpc / xmlwriter / zip / cgi-fcgi / PDO / pdo_sqlite / SQLite / radius / pdo_mysql
仕様  
PHP 5.3.29
Perl 5.10.1
Ruby ×
Python 2.6.6
SSI

Pythonはインストールされていますが、サポートに問い合わせたところ 利用不可 とのことでした。おそらく動作してもサポートはしないと言うことでしょう。

PHPの動作設定

cPanelにPHPの動作設定を変更する機能はありません。もし変更するなら「php.ini」または「.user.ini」ファイルをユーザー自身で設置する必要があります。

php.iniの設置方法は公式サイトに詳細なマニュアルがあります。

Cron

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
Cron オプション オプション オプション

プレミアムプランのみ標準装備となっており、他のプランは有料オプションです。Cronの設定数は「無制限」です。

  • 最短実行間隔は1分
  • 実行結果のメール通知に対応
  • 一時停止に非対応(止めるにはジョブを削除)
  • 再編集可能
オプション料金  
1ヶ月契約 186円/月
6ヶ月契約 130円/月(計780円)
12ヶ月契約 93円/月(計1,116円)

Cronの使用条件は以下の通りです。

CRONの回数・頻度に制限はありませんが、サーバに著しい負荷をかける処理を発見した場合は、利用を制限させて頂く場合があります。

ログ

アクセスログは最新の1,000件分をcPanelで閲覧できます。それ以前の過去ログはドメイン単位で「~/logs」にファイル出力されます(要設定)。

  • ファイル名は「ドメイン名-月-年.gz」となります。
  • ログファイルはFTPだけでなく、cPanelからもダウンロードできます。

アクセスログは下記の設定に対応します。

  • 24時間ごとにログをアーカイブ
  • 毎月月末に、前月のログを削除

Webサーバー(Apache)のエラーログは、コントロールパネルで「過去300件分」のみ確認できます。ファイルには出力されません。

アクセス解析

Quiccaにアクセス解析機能はありません。Googleアナリティクスなど、外部サービスを利用する必要があります。

バックアップ

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
バックアップ オプション オプション オプション 標準装備

プレミアムプランのみ標準装備となっており、他のプランは有料オプションです。

バックアップは、毎日1回、7世代分のデータを自動的に保存します。バックアップの実行時刻は午前5時頃となっています。バックアップデータからの日付を指定したリストア (復元) も可能です。

バックアップデータはディスク容量に含まれません。

オプション料金  
1ヶ月契約 370円/月
6ヶ月契約 259円/月(計1,554円)
12ヶ月契約 185円/月(計2,220円)

IPアドレス分散

プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
IP分散

用途の説明は省略しますが、2つの候補からIPアドレスを選択(変更)できます。複数の(サーバー)アカウントを契約している場合、それぞれの関連性をなくすために有効です

しかし、アカウント単位で適用されるため、そのアカウント内で運用されるWebサイト(ドメイン)は全て同一IPとなります。あくまでも複数のアカウントを契約している場合に意味があります。

ハードウェアやソフトウェア

OS
CentOS release 6.8 (Final)
CPU / メモリ
Xeon E5-2680 v2 2.80GHz x1CPU / 8GB
簡単インストール
PukiWiki / WordPress / XOOPS Cube / MovableType Open Source / NetCommons / Concrete5
動作確認済みアプリケーション
Joomla / Drupal / geeklog / OpenPNE / NucleusCMS / Moodle

コマンドラインツール

スクリプトからの呼び出しで利用できるツールです。

ツール  
対応 sendmail / nkf / gzip gunzip / zip unzip / tar / ImageMagick (convert) / uuencode uudecode / gcc / gs / curl / lynx / traceroute / ping / wget / sh (bash) / tracepath / iconv / vi (vim) / base64
非対応 elvis / Netpbm (pngtopnm/jpegtopnm)
注意
インストール状況を独自に調査した結果です。動作を保証するものではありません。

その他の機能

機能  
インデックス index.phpやindex.htmlがない場合の表示方法(3種類)をディレクトリ単位で設定できます。「インデックスなし」は403ページ、「標準インデックス」はファイル名のみ、「飾り付きインデックス」は更新日時とサイズ情報が付与されます。標準は「インデックスなし」となっています。
MIMEの種類 任意のMIMEを設定できます。
Apacheハンドラー 任意の拡張子に対するウェブサーバーの動作を設定できます。例えば「.example」という拡張子のファイルをCGIファイルとして動作させることができます。
Webサイトの最適化 コンテンツの自動圧縮(mod_deflate)に対応しています。MIMEタイプで圧縮対象を選択できます。
PHP PEAR パッケージ PEARの導入支援機能と管理機能があります。
ホットリンクの保護 いわゆる「直リン」を防ぐ機能です。保護対象のURLと拡張子を指定できます。
IPブロッカー IPアドレスまたはドメイン(完全修飾ドメイン名)でアクセスを拒否できます。IPアドレスの指定では、範囲指定やCIDR(サブネットマスク)に対応します。
ドメインエイリアス すでに存在するウェブサイトに別ドメインからのアクセスを可能とします。例えば、「example.net」で「example.com」のコンテンツを表示させることができます。
ディレクトリ プライバシー Basic認証の設定が可能です。
エラーページ編集 400〜424、500〜510のエラーページをカスタマイズできます。ドメインごとに設定可能です。
FTPセッション制御 FTPを利用しているユーザーを確認できます。不正なアクセスであれば、強制的に切断することもできます。
リダイレクト 301、302のリダイレクトを簡単に設定できます。wwwの有無やワイルドカード(全てを転送)の設定に対応します。
非対応 SSH非対応となりました(2016年07月15日より)。

豊富なオプション

以下の有料オプションがあります。プランにより利用できない機能もあるので注意が必要です。

オプション  
転送量増加 標準31GB/月の転送量制限を 62GB/月 に増加します。
バックアップ機能 7日分のバックアップを自動的に保存します。バックアップデータからの復旧(リストア)にも対応します。
Cron クーロンジョブの設定が可能となります。設定数は無制限です。
独自IPアドレス 独自SSLを利用するために必要な、専用IPアドレスを追加します。SSLサーバー証明書を利用するには、他に設定費用 (4,630円/回) も必要です。

オプション対応表

対応プラン エントリー ライト スタンダード プレミアム
転送量増加
バックアップ 標準装備
Cron 標準装備
独自IPアドレス × × ×

オプション料金

契約期間 1ヶ月 6ヶ月 12ヶ月
転送量増加 464円/月 324円/月
(計1,944円)
232円/月
(計2,784円)
バックアップ 370円/月 259円/月
(計1,554円)
185円/月
(計2,220円)
Cron 186円/月 130円/月
(計780円)
93円/月
(計1,116円)
独自IPアドレス × × 926円/月
(計11,112円)

プラン変更

上位プランへの変更のみ対応しています。契約途中にプラン変更した場合は差額が請求されます。差額の算出方法は以下の通りです。

プラン差額 = アップグレード後のプランの月額 – アップグレード前のプランの月額

実際お支払い頂く金額 = プラン差額 ÷ (365/12) × 契約残り日数 × 係数※

※係数=契約残り日数 ÷ (365/12) が 6以下のときは ×1.4

契約残り日数 ÷ (365/12) が 6より大きいときは ×1

サポート

サポートは メールのみ となっています。Quiccaの公式サイトにある問い合わせフォームを利用します。

メール
10:00~18:00 / 平日のみ
可能な限り即日対応。時間外の問い合わせについては翌営業日となります。

支払い方法

支払い方法  
クレジットカード Visa、Master、JCB、AMEX
銀行振込 ジャパンネット銀行。振込手数料が必要です。
コンビニ決済 ローソン、ファミリーマート、サンクス、サークルK、ミニストップ、デイリーヤマザキ
ペイパル

解約方法

Quiccaに具体的な解約手続きはありません。サーバーアカウントの有効期限までに契約を更新しなければ、自動的に解約となります。

まとめ

「90円からのレンタルサーバー」とアピールしているだけあり、全体的にリーズナブルなレンタルサーバーです。

他のレンタルサーバーと比較すれば初期費用は安く、プレミアムプランなら無料です。もしデータベースが不要であれば、エントリープランは最安クラス(年間契約時)のレンタルサーバーです。WordPress等によるサイトを運営するならライトプランがおすすめとなり、わずか「230円/月(12ヶ月契約時)」でデータベース対応となります。

Quiccaの明らかな短所は「転送量制限」です。やはり標準の「31GB/月」は、他社と比較して厳しいものがあります。普段は標準設定のまま利用して、転送量が超過したときにオプションを適用するのが賢い方法かも知れません。当月のデータ転送量はコントロールパネルで確認できます。

実際のWebサイトの表示速度は平均以上の性能があり、誰が利用しても不満が出ることはないでしょう。しかし、PHPのバージョンがサポートが終了している5.3であり、各ソフトウェアソフトが更新されていない印象があります。

Quiccaを検討しているなら、他社サービスとの比較が必要でしょう。


更新履歴  
2016年10月30日 レビューを刷新しました。

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