サービス開始間もないためか、マニュアルやFAQが不足しています。SSH対応となっていますが、具体的な説明はなく初心者には難しい作業かもしれません。ここでは、Z.comレンタルサーバー (共用サーバー) でSSHを利用する方法を紹介します。
パスワード認証 と 公開鍵認証 に対応しています。
パスワード認証は非常に簡単です。サーバー契約時 (追加時) に設定したパスワードでログインできます。
公開鍵認証は、公開鍵と秘密鍵のペアで認証を行います。公開鍵認証そのものに対する説明は省きます。公開鍵認証の仕組みは、このサイト内にも説明があるので、興味があれば検索してください。
ここでの説明には定番の Tera Term を利用します。他のアプリケーション (RLoginなど) でも基本的な手続きは同じです。
まず接続に必要な情報を確認しましょう。
Tera Termを起動します。新規接続の画面が表示されなければ、メニューの「New connection...」を選択します。
Host:
に、サーバーに対して設定されているドメイン example.webstarterz.com (例)
を入力します。もし、独自ドメインを設定しているなら、それでも (アクセス先が同じなので) 大丈夫です。
OK をクリックします。
初めてアクセスする場合、このようなダイアログが表示されます。これは、接続しようとするサーバーの正当性を確認するものです。図ではモザイクにしてますが、ここにある fingerprint (指紋) で確認することになります。しかし、サーバーのfingerprintは、サーバー管理者 (Z.com) しか知らないため確認できません。もし、利用目的によりfingerprintの確認が必要であれば、サポートに問い合わせてみましょう。
重要なデータを扱わない個人用途であれば、(hostの入力間違いがない限り) あまり神経質になることはありません。
Add this machine and its key to the known hosts list
をチェックすると、既知のホストとして次回から確認されないようになります。
Continue をクリックします。
次の情報を入力または選択します。
Use plain password to log in
を選択します。
OK をクリックします。
問題がなければディレクトリ /home/サーバーID
が開き、利用可能となります。
セキュリティを考慮するなら、この方法をお勧めします。ユーザー側で鍵 (公開鍵と秘密鍵) を作成してから、公開鍵をサーバーに登録します。
Tera Termには鍵を生成する機能があるので、それを利用します。
Setup > SSH KeyGenerator...
を選択します。
Save public key
をクリックして公開鍵 (ファイル) を保存します。ファイル名は自由ですが、ここではデフォルトの id_rsa.pub
とします。
Save private key
をクリックして秘密鍵を保存します。こちらも id_rsa
とします。
これで公開鍵と秘密鍵のペアが作成されました。それでは、サーバーに公開鍵を登録しましょう。
Z.comのcPanelにアクセスします。SSHの設定画面を開き、 キーのインポート を選択します。
登録する公開鍵の名前を入力します。管理画面に表示されるので、ユーザー自身で理解できる文字列なら何でも構いません。登録済みのキーと重複しないようにしましょう。
先ほど作成した 公開鍵 (id_rsa.pub) をテキストエディタで開き、内容を全て公開キーのフィールドにペーストします。
インポート をクリックします。
問題がなければ、キーリストに登録されます。登録直後は 無効 (not authorized) となっているため、管理画面を開き 有効 (authorized) に変更します。
これで全ての準備が終わりました。Tera Termで接続してみましょう。
接続に必要な情報を入力または選択します。
Use RSA/DSA/... log in
を選択し、作成済みの秘密鍵 (id_rsa) を選択します。
OK をクリックすれば、パスワード認証と同様の画面が表示されます。
サーバーで鍵 (公開鍵と秘密鍵) を作成してから、秘密鍵をサーバーからダウンロードします。秘密鍵がネットワークに流れるため、一つ目の方法よりセキュリティ的には劣ります。公開鍵は第三者に漏洩しても問題ありません。
ユーザー側で行う作業と同じです。公開鍵をサーバーにアップロードするか、秘密鍵をダウンロードするかの違いです。
cPanelにあるSSHの設定画面を開き、 新しいキーの生成 をクリックします。
以下の情報を入力または選択します。
キーの生成 をクリックします。
キーが生成されました。公開キーと秘密キーに、同名キーがあることが分かります。
先ほどと同様に公開キーが not authorized
となっているので、管理画面を開き authorized
に変更します。
次は秘密鍵をダウンロードします。秘密キーの 表示/ダウンロード をクリックします。
表示された内容をテキストファイルにコピーするか、ダウンロードします。
後の操作は、一つ目の方法と同じなので省略します。
もし、Tera Termでダウンロードしたファイル (秘密鍵) が見えない場合は、ファイルの種類を all(*.*)
にしてみましょう。