カゴヤ (KAGOYA)のレンタルサーバーにはWordPressの 簡単インストール機能 が備わっています。簡単インストールという名称ではありますが、FTPでWordPressのファイルを転送する手間が省ける程度の補助機能となっています。
MySQLデータベースも手動で作成する必要があり、あえて簡単インストール機能を利用する必要はないかもしれません。
ここでは、簡単インストール機能を利用したWordPressのインストール方法について説明します。また、独自ドメインの設定方法についても説明します。
まず、データベースを作成しておく必要があります。
カゴヤのデータベースは利用開始時に 2つ の初期設定が必要です。
まず「外部接続」の許可・不許可を決定します。
この設定は後からでも変更できますが、再設定にはデータベースを全て削除する必要があります。運用が始まるとデータベースの削除はほぼ不可能なので、ここの設定は重要です。
外部から完全に隔離したいという セキュリティ重視 であれば、外部接続を不可とすればよいでしょう。ただし、バックアップサービスを利用できなくなるというデメリットがあります。
IPアドレスによるアクセス制限が機能するため、利便性を考えれば「許可」にしても良いと思います。
この設定を終えるとデータベースが割り当てられます。データベースのユーザー名は、契約時のユーザーアカウント名と同じです。
2つ目の初期設定です。カゴヤはデータベースの制限がデータベース数ではなく、容量となっています。そのため、まずMySQLに利用する容量を割り当てる必要があります。
プラン | S10 | S20 | S30 |
---|---|---|---|
MySQL PostgreSQL |
△ | 10GB | 20GB |
例えばS20プランであれば10GBが上限となります。これをMySQLとPostgreSQLで共有します。もし、PostgreSQLが不要であれば、MySQLに10GBを割り当てても良いでしょう。この設定は後からでも変更可能です。
これでデータベースを利用する準備が終わりました。
データベースの追加は簡単です。ユーザー名は固定なので、データベース名とパスワードを設定するだけです。「文字照合順序」も変更可能ですが、特別な理由がなければ初期設定「utf8_general_ci」のままで構いません。
データベース名は「アカウント名_任意の文字列」となります。ここではWordPress用として「アカウント名_wp」とします。
パスワードは少し注意が必要です。カゴヤの仕様として、1つ目のデータベースで設定したパスワードが、2つ目以降にも適用されます。つまり、同じユーザー (ユーザー名、パスワード) で全てのデータベースにアクセスすることになります。
パスワードの変更は可能ですが、データベースにアクセスするアプリケーションの設定を全て変更する必要があります。できるだけ変更の必要のない強固なパスワードを設定しましょう。
パスワードは忘れないようにメモしておきましょう。
データベースが作成されました。DBサーバー名、DBユーザー名、データベース名、パスワードは後で必要となります。
独自ドメインの設定は簡単です。
メニューにある「システム」の「Webサイト」をクリックします。次に「ドメイン設定」を選択します。
例えば、「example.com」を設定してみましょう。
カゴヤでは独自ドメインに対応する公開ディレクトリ (ドキュメントルート) を自由に設定することができます。図の様に設定すれば「http://www.example.com/」にアクセスすると「/public_html/example.com」にあるコンテンツが表示されます。
もし、「http://example.com/」でも同じコンテンツを表示するのであれば、ホスト名を空欄にして登録します。
これで独自ドメインの設定は完了です。他社で管理する独自ドメインを登録する場合、ネームサーバーの変更が必要です。
ネームサーバーの変更は、各レジストラ (お名前.comやムームードメインなど) で行います。
ネームサーバー1 | ns0.kagoya.net |
ネームサーバー2 | ns1.kagoya.net |
これまでの設定であれば、「http://example.com/wp/」でWordPressのトップページにアクセス可能となります。
WordPressのインストールディレクトリについては、以下の記事を参考にしてください。
WordPressはどこのディレクトリにインストールするとよいのか?
簡単インストール機能によるインストールが完了しました。アクセスするためのURLを見ると、おかしなことに気がつきます。URLが初期ドメインとなっています。
初期ドメインの公開ディレクトリは「/public_html」なので、当然「example.com」の公開ディレクトリである「/public_html/example.com」にもアクセスできます。図の「初期設定をするためのURL」をクリックして作業を進めると、WordPressの設定がおかしくなります。
独自ドメイン「example.com」のみにアクセスを制限したい場合、コントロールパネルで初期ドメインを無効化する必要があります。
先程、独自ドメインを設定した場所で、セレクトドメイン (初期ドメイン) の設定も可能です。「無効化」にチェックし「変更」をクリックします。これで初期ドメインが無効となります。
注意点としては、初期ドメインが無効となるのでFTPサーバーのアドレスも変更する必要があります。
これまでの説明であれば、 「http://example.com/wp/wp-admin/setup-config.php」 へアクセスすると、初期設定画面にアクセスできます。
ここからは手動でインストールした場合と同じ作業になります。
「さあ、始めましょう!」をクリックします。
WordPressが利用するデータベース情報を入力します。メモしたデータベース名、データベースのユーザー名とパスワード、ホスト名が必要です。
「送信」をクリックして、問題がなければ「インストール実行」をクリックします。
テーブル接頭辞の意味については、下記を参考にしてください。
WordPressインストール時に設定するデータベースのテーブル接頭辞とは?
WordPressのサイト情報と管理者アカウントを登録します。
全ての項目は、インストール後にダッシュボードで変更可能です。
間違いがなければ「WordPressをインストール」をクリックします。
この画面が表示されれば、インストール作業は終了です。
「ログイン」をクリックすると、ダッシュボードのログイン画面へ移動します。「サイト情報と管理者アカウントの設定」で設定した、管理者アカウントでログインすることができます。