お名前.comレンタルサーバーを契約するときに絶対に注意すべきポイント

お名前.comレンタルサーバーといえばドメインとともに「いつ見てもキャンペーンをやっている」で有名なサービスです。おそらくキャンペーン込みで普通の料金体系なのでしょう。

当サイトでは多くのレンタルサーバーを紹介していますが、レスポンスに問題があったとしても、 不愉快な感じ のするサービスは1つもありませんでした。

お名前.comの場合、契約時に注意しないと人によっては非常に嫌な気分にさせられるでしょう。

書いている内容は「しっかり確認すれば回避できる」ように思えますが、初めてレンタルサーバーを利用する人だとまず回避できません。

最大○ヶ月分無料を勘違いしてはいけません

定期的 (常に?) に「最大○ヶ月分無料」というキャンペーンを行っていますが、お試し目的に利用することはできません。分かりにくく 「最低利用期間は3ヶ月」 と書いてあるはずです。

もし、無料期間内に解約すると利用していなくても「3ヶ月分の料金」が請求されます。この無料期間は契約月を含み「最大2ヶ月分無料」となっていれば、最低でも5ヶ月は利用することになります。

例えば、1月15日に契約すると、2月末までは無料期間です。そこから3ヶ月の契約 (最低利用期間) が必要となるため、5月末までは利用する義務が発生します。

解約手続きに癖があり「解約手続きは解約予定月の前月まで」となっています。この例の場合、4月末までに解約手続きを行えば、最低利用期間で解約することができます。

この無料期間や最低利用期間についてはあまり問題ではありません。他のレンタルサーバーでも似たようなサービスはあります。 大きな問題は次の無料ドメインです。

ドメイン無料プレゼントの罠

この「ドメイン無料プレゼント」サービスの利用はお勧めしません。お得に感じるかもしれませんが、非常に使いにくいドメインであり、勝手に個人情報が公開されます。

勘違いしてはいけませんが、この無料ドメインは「お名前.com ドメインサービス」で管理されるドメインではありません。「お名前.com レンタルサーバー」で管理されるドメインであり、サーバーと紐付いているため簡単に移管できません。

DNSレコードの編集は可能ですが、非常に低機能です。他社のサーバーに利用することもできますが、それなりに知識が必要です。当然ドメインのみを維持することはできず、ドメインが必要ならサーバーの継続契約が必要となります。

これだけならまだマシです。問題は 「Whois情報公開代行」サービスに非対応 ということです (今時あり得ませんね)。公式サイトに以下の説明がありますが、ヘルプを探さないと見つかりません。

Q. 【レンタルサーバー】お名前.comレンタルサーバーでドメインを取得した場合、Whois情報公開代行サービスを利用できますか?

A. お名前.com レンタルサーバーでは、現状対応致しておりません。

ご希望の場合はあらかじめ、ドメイン名登録サービス「お名前.com」でドメインをご登録ください。

※一部Whois情報公開代行サービスを行っていないドメインの種類がございます。

なお、すでにお名前.comレンタルサーバーでドメインを登録している場合、ドメイン名登録サービス 「お名前.com」に管理を移行することが可能です。

※お客様管理となるため、更新料金なども変更となります。

つまり、この無料サービスを利用してしまうと、ドメイン登録完了と同時にあなたの個人情報が世界中に公開されます。公開される情報は、あなたが登録した「氏名、郵便番号、住所、電話番号」です。メールアドレスは公開されません。

ヘルプに説明があっても契約段階でそのような文言はまったく出てきません。

ドメインを移管することはできるようですが、サポートの対応次第となります。移行できたとしても、お名前.comの「Whois情報公開代行」は有料オプションとなっており、「1ドメイン 980円(税抜)/年」です。このオプション料金がドメイン料金に毎年加算されます。

最後の手段としてはお名前.comに移管してから、さらに「Whois情報公開代行」に無料で対応する他社へ移管することです。非常に面倒な上移管費用がかかります。せっかく無料で取得したドメインですが、お気に入りのドメイン名でなければ捨ててもよいと思います。まさに「タダより高いものはない」です。

つまり、うっかりドメインを取得すると・・・

  1. 許諾無しにあなたの住所や電話番号が世界中に公開されます。
  2. 残念ながら「Whois情報公開代行サービス」に非対応です。
  3. サポートにお願いして「Whois情報公開代行サービス」に対応しているお名前.comドメインに移管するしかありません。
  4. しかし、有料サービスなので「毎年980円」がドメイン更新料金に加算されます。
  5. 結局、他社に移管するしかありませんが、移管費用が必要となります。

結局、個人情報の公開を止めるためは、さらに費用を必要とします。個人利用で自分の情報を公開したい人はいないでしょう。個人情報を楯にさらに費用を請求しているようにもとれ、少し悪質に感じます。

ちょっとした対応方法

うっかりドメインを契約してしまった場合、完全ではありませんが対応する方法はあります。

ドメインを運用していなければ、そのドメインの存在はあなたしか知りません。お名前.comが漏らさない限り、他の人がそのドメイン名を知る手段がないため (総当たりで簡単に分かる短いドメインなら別ですが) Whoisサービスで調べてみようとも思わないでしょう。個人情報を守るなら、そのドメインを使わなければよいだけです。

そのドメインを無効にするにはDNSレコードを全て削除する方法もあります。

コントロールパネルから契約を削除する方法もありますが、ドメインの契約が終わるのは次回更新となるため、最長1年後となります。また、最低でも1つ以上のドメインを登録している必要があるため、削除するには他のドメインを他社で契約する必要があります。

これはあくまでも「しないよりマシ」程度の対応です。もし、あなたのことを知りたいという奇特な方がいれば意味がありません。Whois情報は登録者 (Registrant) の名前でも検索できるため、あなたの名前で検索されると登録されている住所まで (少しの知識で) 調べることができます。

本当に心配であれば他サービスに移管してWhois情報公開代行サービスを利用するしかないでしょう。

このような理由があるため「無料ドメインサービス」は利用すべきではありません。特に初心者であればドメイン所有者の情報が公開されることを知らないはずです。知らない間に自分の情報が公開されるのは怖いものです。

「無料サービス」と聞こえは良いですが、翌年からは通常通り更新費用が発生します。勝手に個人情報が公開され続けるドメインを利用する必要はありません。

おわりに

もし、(あまりオススメしませんが) お名前.comレンタルサーバを利用するなら、他社でドメインを取得しておきましょう。


この記事には続きがあります。

お名前.comで何も考えずにドメインを登録すると個人情報が公開されます

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