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コーポレートサイトにおすすめ!ファイル転送性能も優秀なシックスコア

シックスコアはエックスサーバー社が運営する、ビジネス向け(法人向け)のレンタルサーバーです。他社と比較するとウェブサイトのレスポンス性能や安定性に優れ、コーポレートサイト等の信頼性を必要とするサイト運用におすすめです。高性能サーバー採用など、仕様的には法人向けですが、個人でも問題なく契約できます。シックスコアの詳細については レビュー をご覧ください。

レンタルサーバーを検討するときにFTPのファイル転送性能を気にする人はほとんどいません。例えば、第三者が開発したプラグインやテーマだけを利用するWordPressサイトの運営なら、FTPの使用頻度は低いでしょう。しかしながら、ウェブサイトのデザインや機能を頻繁に更新する用途であれば、転送速度が遅いだけで作業効率が非常に悪くなり、ストレスにもなります。特にシックスサーバーの様な高性能サーバーを選択するユーザーであれば、オリジナルのウェブサイトを開発する割合も高いでしょう。

レンタルサーバーを検討するときの絶対的な条件ではありませんが、あらかじめ確認しておけば契約後にがっかりすることはありません。ここではシックスコアのファイル転送性能の評価と他社との比較を行います。

シックスコアのFTP仕様

プラン S1 S2 S3 S4
アカウント 10 20 30 40

通常のFTPだけでなく、セキュアなFTPSにも対応しています。

FTPアカウントIDは「任意の文字列@ドメイン名」となります。アカウントごとにホームディレクトリを設定でき、それより上位のディレクトリへはアクセスできません。契約者がアクセスできる最上位ディレクトリ「/home/サーバーID」へアクセス可能なアカウントも作成できます。

プランごとにアカウント数が決まっていますが、ドメイン追加時に生成される初期アカウントは含まれません。つまりS1プランであれば「独自ドメイン数+10個」がアカウントの総数となります。

セキュリティ対策
IPアドレスによるアクセス制限や国外からのアクセスを拒否することができます。IPアドレスによる制限の場合、範囲や正規表現による指定が可能です。
メモ
SFTP、WebDAV、SCPには非対応です。
独自ドメイン追加時に自動生成されるFTPアカウントは、そのドメインの「public_html」以下のみアクセスできます。

測定方法

5分毎 にアップロードとダウンロードを実行します。

  • Webページを構成するファイルのアップロードとダウンロード
    • テキストファイルや画像ファイル
    • (HTTP)レスポンス性能の評価に利用しているサイト(ページ)を構成するデータ群
  • 合計ファイルサイズは約2MB(約20ファイル)

最大3つのファイルを並列転送します。レンタルサーバーがそれ以上の同時接続を許可し、FTPクライアントも並列転送に対応していれば、この測定結果より速くなります。

測定期間

測定期間は 7日間 です。

測定といっても一度きりでは意味がないため、一定期間の継続した測定を行っています。「たまたま利用者が少なくレスポンスが良かった」「一時的なトラブルが原因でレスポンスが悪かった」という、誤った結果となることを(完全ではありませんが)防げます。

一定期間測定することで、利用者数(訪問者数)が変動する日中、夜間、深夜の差を確認することもできます。例えば、利用者の少ない深夜と、利用者の多い日中との差が小さければ、負荷に強いサーバーということを推測できます。

測定経路

シックスコアは同社の他サービスと同様に、さくらインターネットの大阪データセンターで運用されています。ネットオウルのレンタルサーバーやSova WPでも採用されており、高性能かつ安定性のある高品質なデータセンターです。

経路図は測定元からデータセンターまでのネットワークを示しており、経由するIX(インターネットエクスチェンジ)等を含みます。測定元はK-Opticom(関西電力)のネットワーク内、関西圏(赤い円)にあるサーバーです。

サーバーは 測定専用 として測定以外の処理は行っていません。

測定環境
eo光(K-Opticom/関西電力)100Mタイプ
ルーターと測定用サーバーは有線接続

測定結果

  アップロード ダウンロード
有効測定 2,014回 2,015回
棄却検定除外 8.79% (177) 3.92% (79)
棄却検定閾値 0.98秒 0.95秒
エラー 0.10% (2) 0.05% (1)
3秒以上 1.09% (22) 0.30% (6)
中央値 0.74秒 0.44秒
平均値 0.75秒 0.48秒
ばらつき/標準偏差 0.05秒 0.10秒
測定結果について
有効測定はエラーを省いた回数を示します。
測定実行のタイミングによりサーバーやネットワークの状態(混雑具合)が変動します。集計に影響を与える一時的な異常値(外れ値)を棄却検定「Grubbs' test(α=0.001)」により省いています。これは測定サーバー側の異常を省く意味もあります。
ばらつき(標準偏差)は、転送時間の 約68%平均値 ± ばらつき に、約95%平均値 ± ばらつき×2 に収まることを示します。つまり、ばらつきが小さいほど転送性能が安定しているといえます。
未加工データ(生データ)は最後に掲載しています。
エラー内容  
アップロード [2] response reading failed [2]
ダウンロード [1] response reading failed [1]

シックスコアの評価

棄却検定を適用した結果はとても素晴らしく、他のレンタルサーバーと比較しても最高クラスの性能があります。同社のエックスサーバーやwpXと同様に優秀な結果となっています。

しかし、棄却検定による除外数の多さ(8.8%)は少し気になります。未加工データを見ると、すぐに理由が分かります。二日目の夜間にかなりの遅延が発生しており、この期間のデータが除外数を増やす原因となっています。同時期に実施した ウェブサイトのレスポンス測定 でも同様の傾向にあったため、サーバーに多くのアクセスが発生し高負荷となっていたことを推測できます。測定元の原因かと思い調査しましたが、問題は発生していません。

レスポンスがこれほど悪化する負荷が発生していながら、エラーはほとんど発生していません。それはウェブサイトについても同様です。今回の測定期間に遅延が発生したことは事実ですが、低価格帯のサービスのようにエラーでアクセス不可という状況にはなりません。このあたりは高性能サーバーを採用している法人向けサービスの特徴でしょう。

時間帯による変化は明確です。遅延した期間もそうですが、基本的に夜間帯のレスポンスが遅くなる傾向にあります。しかし、シックスコアのすごさは遅くなる時間帯であっても、多くのレンタルサーバーの平均値より速い転送性能を維持していることです。

今回の測定結果のように、一時的な遅延は共用サーバーである以上避けられません。しかし、基本性能が高いため、作業に支障がでるほどではありません。

他のレンタルサーバーとの比較

プロバイダー 環境など アップロード ダウンロード
公式サイト 平均値 秒中央値 秒標準偏差 秒エラー %平均値 秒中央値 秒標準偏差 秒エラー %

0.750.740.050.10.480.440.10.05

0.750.750.050.20.490.440.130.1

0.840.740.2400.730.640.180

0.860.850.060.10.590.510.190.1

0.90.70.4200.690.580.30

0.950.880.240.20.710.620.260.1

0.950.830.320.20.720.660.270.1

WordPress

0.990.880.320.250.710.590.280.35

1.040.780.4900.720.620.30

1.050.860.440.250.720.610.320.05

1.10.840.480.20.860.720.380.2

1.111.10.083.170.730.70.111.87

1.211.10.330.350.750.690.250.3

PHP&MySQL

1.331.270.260.11.131.010.250.1

SFTP

1.391.350.1401.061.030.110

1.441.210.6701.191.110.290

1.51.490.0701.331.20.540

1.531.530.090.90.890.870.091

1.561.550.100.970.960.070

1.581.580.060.050.980.870.210

SFTP

1.611.60.0701.721.690.120

1.611.560.1901.131.210.250

1.611.60.101.080.970.210

1.621.550.190.051.211.20.10.05

1.671.660.150.250.980.970.070.25

1.731.730.1101.061.050.090

1.771.80.2401.081.040.140

SFTP

1.831.850.2701.331.290.150

1.881.710.6901.531.520.330

1.9820.3301.191.150.110

新サーバー

2.112.030.350.41.441.360.40.2

2.141.920.6901.251.220.160

2.262.030.630.31.331.270.150.3

2.382.310.30.052.462.420.290.05

旧サーバー

2.482.280.550.151.921.780.520.05

2.622.41.022.81.841.740.631

2.922.51.1202.992.481.410

2.972.441.190.051.390.541.760

SFTP

32.990.2401.931.90.130

3.093.120.1601.361.330.120.05

3.413.410.0901.861.840.080

5.533.923.450.355.863.954.10.25

6.7500.730.28.7200.980.1

海外

11.611.60.4806.796.740.280

海外

12.112.10.507.477.450.190

海外

12.312.30.52010.910.31.350.05

海外

16.616.50.560.210.110.20.860.25

海外

33.430.27.130.1520.5201.830.05

hostingstockで測定した各レンタルサーバーのファイル転送性能です。それぞれの詳細はリンク先をご覧ください。

このように比較すると、シックスコアのファイル転送性能(FTP)の優秀さが分かります。今回の測定では一時的に遅延が発生しましたが、基本的な性能は非常に高く、アップロード、ダウンロードともに最高クラスです。もしFTPを多用するウェブサイトやウェブアプリケーションの運用であれば、シックスコアがおすすめです。

測定結果(未加工データ)

  アップロード ダウンロード
3秒以上 1.09% (22) 0.30% (6)
中央値 0.75秒 0.44秒
平均値 0.88秒 0.52秒
ばらつき/標準偏差 1.00秒 0.37秒

測定結果について!
レンタルサーバーは、一つのサービス(プラン)に対して多くのサーバーが運用されています。これらの測定結果は、その中の一つに過ぎません。契約時期により割り当てられるサーバーのスペックは異なる可能性があります。また、同じサーバーを利用する他のユーザーの負荷も影響します。

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