wpXクラウド はサービスの提供を終了しました。

現在は wpX Speed として、新しいサービスを提供しています。

wpXクラウドのレスポンス性能と安定性を調べてみよう

wpXクラウドの新しい測定結果があります。

wpXクラウドは、 WordPress専用 のクラウドタイプのレンタルサーバーです。WordPress専用となっており、WordPress以外のCMS等でWebサイトを運営することはできません(工夫すれば可能ですが、あまり意味がありません)。wpXはエックスサーバーの姉妹サービスであり、シックスコアやX2と同様に高性能かつ使い勝手の良いレンタルサーバーとなっています。

リバースプロキシ(Varnish Cache)を利用したキャッシュ機能や、SSDストライピング(RAID 0)採用によるレスポンス性能の高さが特徴です。さらに、WordPressに特化したセキュリティ機能も標準装備されています。

レンタルサーバーを利用するならレスポンス性能や安定性を重視する必要があります。いくら質の良いコンテンツを作成してもレスポンスが悪かったり不安定だと、他のコンテンツを見ることもなく去ってしまうでしょう。

他のレンタルサーバーと比較して、wpXクラウドがどの程度優れているかを確認してみましょう。

  • 注意
    • このページで紹介するのはクラウドタイプの wpXクラウド であり、共用タイプのwpXレンタルサーバーではありません。

測定方法

測定方法の詳細は下記のページを参照してください。

レンタルサーバー性能の測定方法

家庭用回線に接続したサーバーから定期的にアクセスして、Webページのダウンロードに要する時間を測定します。測定対象として 動的ページ静的ページ があります。

  • 動的ページ
    • WordPressによるサイト(PHPとデータベースを利用)
    • コンテンツは平均的なWebページの構成を採用
      • HTTP Archiveのデータを利用
  • 静的ページ
    • htmlファイルによるサイト
    • WordPressが生成したデータを静的ファイルに変換したものを利用

測定期間

2015年7月15日より14日間

測定と言っても一度きりでは意味がないので、一定期間の継続した測定を行っています。一定期間測定することで、夜間と日中の差や休日と平日の差を見ることができます。もしかしたら、曜日毎の変化があるかもしれません。

測定経路

データセンターの所在地については、下記の記事を参考にしてください。

wpXクラウドのデータセンターを探してみよう

家庭用回線からの測定となります。家庭用回線は測定中であってもサーバー以外のPCで普通にインターネットを利用しています。家庭用回線のサーバーは 測定専用 として測定以外の処理は行っていません。

  • 家庭用回線の測定環境
    • eo光(K-Opticom/関西電力)100Mタイプ
    • ルーターと測定用サーバーは有線接続

測定結果

  動的ページ 静的ページ
測定回数 8,446 8,446
測定失敗 0.02%(2) 0.02%(2)
3秒以上 0.17%(14) 0.08%(7)
10秒以上 0.06%(5) 0.07%(6)
平均時間(秒) 0.41 0.39
ばらつき(秒) 0.33 0.24
  • エラー内訳
    • 動的ページ(2)
      • 接続エラー(2)
    • 静的ページ(2)
      • 接続エラー(2)
測定失敗 ダウンロードが失敗した割合。()内は回数
3秒以上 ダウンロードに要した時間が3秒を超えた割合。()内は回数
10秒以上 ダウンロードに要した時間が10秒を超えた割合。()内は回数
平均時間 ダウンロードに要した時間の平均値
ばらつき 母標準偏差(グラフ上の値は標本標準偏差)

他のレンタルサーバーとの比較

公式サイト   WordPress Static
環境 平均値 秒中央値 秒標準偏差 秒エラー %平均値 秒中央値 秒標準偏差 秒エラー %

0.210.210.0100.210.210.010

PHP5/CGI

0.240.220.0500.430.540.20

PHP7/CGI

0.240.210.0700.240.210.060

0.250.230.060.020.260.230.080.42

Xキャッシュ

0.290.250.0900.280.250.070

0.370.350.0800.360.350.050

0.380.370.0500.570.660.190

PHP7/FastCGI

0.40.40.1200.230.220.030

WordPressサーバー

0.420.350.200.40.350.150

0.430.470.2100.430.220.310

PHP7/FastCGI

0.450.450.1500.290.260.090

PHP7

0.460.450.030.050.350.310.10.02

キャッシュ無効

0.470.520.1500.430.540.210

PHP5/FastCGI

0.470.470.1200.230.220.030

0.540.70.2500.360.330.090.02

PHP5/FastCGI

0.550.540.1700.330.290.110

0.620.620.030.10.410.340.140.17

PHP7

0.620.590.3200.380.310.20

PHP7/Module

0.620.590.1100.40.390.040

キャッシュ無効

0.620.610.1200.380.370.050

PHPサーバー

0.620.70.2600.340.290.10

PHP5

0.630.620.0300.320.310.030

PHP7

0.630.590.3300.370.310.180

0.640.610.100.480.450.090

PHP7/CGI

0.660.620.1200.390.380.050

0.6600.2200.6600.230

0.670.650.070.150.520.470.140.15

キャッシュ

0.680.680.0600.690.690.060

PHP7/CGI

0.70.680.0900.510.490.070

PHP5

0.710.690.3300.370.30.180

0.710.730.300.350.310.110

0.720.710.0500.240.240.010

0.750.630.3100.560.470.290

PHP5

0.750.70.3700.370.310.160

モジュール

0.80.750.160.150.370.360.060.1

0.830.790.3900.340.280.150

PHP7

0.840.80.2600.740.690.160

PHP7

0.840.840.1400.670.670.060

PHP7

0.850.840.0600.670.660.050

PHP7

0.880.840.160.750.610.570.10

0.910.860.1600.510.490.070

0.920.880.200.640.610.240

0.930.920.0500.650.650.040

PHP5

0.930.920.1600.670.670.060

0.950.950.1200.520.50.080

CGI

0.950.90.1600.390.370.070

PHP5/FastCGI

0.970.960.40.150.420.410.070.07

PHP5

10.980.3100.770.80.140

PHP5/CGI

1.040.80.7700.530.490.110

1.051.010.1200.810.740.190

PHP5

1.11.050.1600.60.560.10

1.141.140.0400.270.260.020

ライトプラン

1.441.221.300.510.370.670

1.961.920.630.021.631.560.590.02

2.091.71.070.931.241.170.420.6

2.2300.650.111.9100.60.07

PHP5/FastCGI

2.722.550.670.072.412.170.660.07

PHP5/FastCGI

2.92.780.510.352.522.370.430.15

PHP7/FastCGI

2.922.80.530.272.572.460.360.22

PHP7

3.181.572.340.350.710.710.180.22

PHP5

3.31.532.470.50.720.720.180.45

3.363.090.630.022.892.720.350

3.7800.50.073.7700.510.1

4.564.530.3104.244.220.340

5.75.720.830.025.135.140.810.02

8.056.723.081.687.826.43.231.41

00000.340.290.150

00006.136.270.450

訪問者が待てる時間は 3秒以内

調査では、3秒を過ぎると57%のユーザーがしびれを切らし、訪問を諦めることがわかった。どんなに美しいサイトを作ったところで、3秒以内に表示されなければユーザーの目に触れるチャンスすらないということになる。

3秒が許容範囲 - Webサイトのパフォーマンスが重要な理由 | マイナビニュース

快適なWebサイトの条件として 3秒以内 のレスポンスが1つの基準となります。

動的ページ、静的ページともにレスポンスは 0.5秒未満 となっており非常に優秀な結果となっています。動的ページ(WordPress)の結果は、他の一般的なレンタルサーバーより格段に優れています。このあたりは WordPress専用 にチューニングされているだけあります。

同じデータセンターにある、エックスサーバー、シックスコア、X2と比較しても、如何にwpXの性能が優れているかが分かります。リバースプロキシによるキャッシュ機能やSSDストライピングが効果的に機能しているのでしょう。しかし、別記事にあるFTPレスポンス測定の結果は、他のレンタルサーバーとあまり変わりません。つまり、wpXは純粋にWordPressの高速稼働に特化しているサービスだということが分かります。

共用タイプのwpXレンタルサーバーより若干遅くなっていますが、測定時期が異なることもあり誤差の範囲内でしょう。共用タイプもクラウドタイプもサーバーの仕様に違いはないため、同程度の性能があると思います。

サービス 動的ページ(秒) 静的ページ(秒)
wpXクラウド 0.41 0.39
wpXレンタルサーバー 0.38 0.34
シックスコア 0.74 0.57
X2 0.81 0.57
エックスサーバー 0.84 0.50

レスポンスが非常に優れており、訪問者は快適にWebサイトを閲覧することができます。若干ばらつきが大きいような気もしますが基本性能が高いため、そのばらつきを訪問者が体感することはないでしょう。

Webサイトのブラウジングにストレスを感じないため、積極的に他のコンテンツも確認する可能性が高くなります。

時間帯による変化は明確となっており、夜間が負荷のピークとなっています。夜間にレスポンスが悪くなるといっても、上位にある汎用的なレンタルサーバーを超えるレスポンス性能があります。

日中と夜間の差はありますが、曜日(休日等)による変化はあまりないようです。

リバースプロキシによるキャッシュ機能

WordPressの高速化を支える技術がリバースプロキシによるキャッシュ機能です。

普通のレンタルサーバーであれば、ユーザーからリクエストを受けると、PHPでWebページを生成してレスポンスを返します。もちろん必要に応じてデータベースへのアクセスも発生します。

リバースプロキシを利用した場合、1回目のアクセスは同様の処理が発生します。処理結果(Webページ)をキャッシュし、2回目以降のアクセスにはそのキャッシュデータを返します。PHP処理やデータベースへのアクセスが不要となるので、レスポンスが高速になります。

wpXクラウドの評価

測定結果から分かりますが、wpXは 圧倒的なレスポンス性能高い安定性 を特徴とするレンタルサーバーです。利用者が多くなる夜間でも極端に遅くなることなく、いつでも安定したレスポンスが期待できます。

レスポンスの快適なWebサイトを運営するならお勧めしたいサービスです。他の高価格帯のレンタルサーバーであっても、WordPressでこのレスポンス性能を出すのは難しいでしょう。

Webサイトの規模に応じたグレードの選択がwpXクラウドの特徴です。転送量が基準となり、運営するWebサイトの規模に応じて選択することになります。

転送量制限となっていますが、それを超過しても追加料金が発生することはありません。しかし、グレード毎に設定された転送量を超えると、Webサイトの一時停止や転送速度制限などのペナルティが発生します。

グレード A B C D E F X
料金(円/月) 500 1,000 3,000 5,000 10,000 30,000 50,000
転送量(GB/月) 300 700 1,200 2,000 2,500 3,000 4,000
PV数(目安) 30万 50万 150万 250万 500万 1,500万 2,500万

最廉価グレードのグレードAでも月間30万PV(目安)まで快適に利用できます。初心者であれば、30万PVに届くまでかなりの時間が必要でしょう。初期費用は0円となっており、月額500円で手軽にWebサイトを運営することができます。Webサイトを稼働させたまま、上位グレードへのアップグレードも簡単です。もし、アクセス数が転送量制限を超えるようになれば、そのときにアップグレードすればよいでしょう。

キャッシュ機能を細かくコントロールできるのもwpXの特徴です。キャッシュ機能は非常に便利ですが、コンテンツやプラグインによっては思わぬ不具合を引き起こすこともあります。そういった場合にも、特定のページをキャッシュ対象外とするなど、詳細な設定が可能です。

一つ注意して欲しい点は メール機能がない ということです。例えば、GMO WP Cloudやコアプレス・クラウドなど、クラウドタイプのWordPress専用サービスにはメール機能がありません。もし、一つのレンタルサーバーでWebサイトもメールも利用するなら、共用タイプの wpXレンタルサーバー を選択すると良いでしょう。もし、wpXクラウドで運営するWebサイトの独自ドメインでメールも利用するなら、別途メール対応のレンタルサーバーか、メールサーバーを契約する必要があります。

レスポンス性能が優れているだけではありません。WordPressに特化した多くのセキュリティ対策が施されており、初心者でも安心してWebサイトを運営することができます。また、マニュアルやFAQも充実しており、問い合わせフォームだけでなく電話サポート(残念ながらフリーダイヤルではありませんが)にも対応しています。エックスサーバー譲りのコントロールパネルの使いやすさも特徴の一つです。

様々な機能が積極的に採用されています。例えば、上記のキャッシュ設定は「2015年7月17日」に追加されました。新しい機能やハードウェアが積極的に採用されるのもwpXの特徴です。

wpXクラウドの詳細は下記の記事も参考にしてください。

wpXクラウドのレビュー

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