コストパフォーマンス抜群のレンタルサーバー!バリューサーバーのレビュー

バリューサーバー(VALUESERVER)はデジロック社が運営するコストパフォーマンス抜群のレンタルサーバーです。2013年5月に開始された比較的新しいサービスとなり、姉妹サービスに「XREA」「コアサーバー」「COREPRESS Cloud」などがあります。

バリューサーバーは、2007年に開始された「コアサーバー」の良さを踏襲しつつ、初心者向けのサービスとして誕生しました。コアサーバーがやや 玄人向け のサービスであるのに対し、バリューサーバーは 初心者 にも親しみやすく使いやすいものとなっています。しかし、初心者向けと言ってもデザインだけであり、中身はコアサーバーとあまり変わらないのは残念です。とはいえ、新しいだけありウェブサイトの表示速度など、総合的な性能はコアサーバーを上回ります。

最もおすすめできるスタンダードプランであれば、多くの機能が無制限対応となり、誰もが満足できるスペックとなっています。他社と比較してマニュアルやFAQが不足しており、少しだけ学習コストが高めですが、非常にコストパフォーマンスの高いサービスです。

公式サイトから見る特徴

  • 高速SSD(高信頼性SAS)採用。
  • モジュール版PHP(5.6限定)対応。さらにPHP7(CGI版)対応。
  • スタンダードプラン以上なら、データベース(MySQL/PostgreSQL)、マルチドメイン、メールアカウント、FTPアカウントが無制限。

プラン毎の違い

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
初期費用 無料 1,000円 2,000円 3,000円
標準月額 133円 400円 800円 4,000円
1年契約時
月額換算
133円 167円 334円 1,667円
ディスク容量 25GB 50GB 100GB 400GB
転送量制限 150GB/月 150GB/月 300GB/月 1,500GB/月
MySQL 1 1 無制限 無制限
PostgreSQL × 1 無制限 無制限
マルチドメイン 3 25 無制限 無制限
メールアカウント 3 100 無制限 無制限
FTPアカウント 1 25 無制限 無制限
サービスドメイン 2 10 10 10
メーリングリスト ×

スタンダード以上であれば多くの機能が 無制限 対応となります。同価格帯の他社サービスと比較して、データベース無制限が最も大きなアドバンテージです。また、 PostgreSQL対応 も特徴的です。

無制限について
公式サイトにも説明がありますが、ドメインやメールアドレスなど「無制限」=「9,999個」となっています。システム上の制約だと思いますが、これだけあれば無制限と変わりません。

最近の傾向としてデータベース不使用のサイトは少ないため、複数のサイト運営が前提ならスタンダード以上がおすすめとなります。

最低利用期間
最低利用期間は1ヶ月です。
お試し期間
10日間のお試し期間があります。バリュードメインのアカウントが必要です。

長期契約がお得!

12ヶ月契約であれば、1ヶ月あたりの料金が1ヶ月契約時の 半額以下 となります。バリューサーバーを利用するなら長期契約が非常におすすめです。以下は、契約期間ごとの1ヶ月あたりの料金となります。

契約期間 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 12ヶ月
まるっと 133円 133円 133円 133円
エコ 400円 333円 250円 167円
スタンダード 800円 667円 500円 334円
ビジネス 4,000円 3,333円 2,500円 1,667円
まるっとプランについて
12ヶ月一括契約のみです。また、同時契約のドメイン料金により変動します。

まるっとプラン

まるっとプラン はレンタルサーバー初心者におすすめな、サーバーとドメインのパックプランです。

ウェブサイトを公開したいと思えば、ドメインとサーバーの契約が必要となります。まるっとプランでは、ドメインとレンタルサーバーの契約が一緒に行えるので、初心者でも希望の独自ドメイン(URL)で簡単にサイトを運営できます。WordPressやドメインの設定が自動化されており、すぐにサイトを公開できます。

12ヶ月一括契約 となっており、利用料金はドメインの種類(.comや.netなど)やバリュードメインのキャンペーンにより変動します。

例えば .net のキャンペーン料金が480円の時期に契約するとサーバーの基本料金 1,500円/年 と併せて、1,980円 となります。初年度はこの料金ですが、翌年以降のドメイン更新料は通常料金 (1,280円/年) となるため、支払いは 2,780円/年 となります。

まるっとプランについては、下記も参考にしてください。

サーバーを選択できます

他社の場合、収容サーバーが自動的に割り当てられますが、バリューサーバーでは契約時にサーバーを選択できます。サーバー毎のスペック(仕様)が公開されていますが、基本的にどれを選択しても同じです。

データセンター

国内であること以外は公表されていません。hostingstockで調査した範囲内であれば、東京にあるデータセンターで運用されていることは間違いなさそうです。

同社のコアサーバーやCOREPRESS Cloud、他にもロリポップ!なども同じデータセンターで運用されているようです。

コントロールパネル

バリューサーバーに関係するコントロールパネルは2つあります。

1つはバリュードメインの「ユーザーコントロールパネル」であり、契約情報や他サービスをまとめて管理できます。もう1つが、サーバー設定を管理するコントロールパネルです。

コントロールパネルは機能ごとに簡易説明がありますが、ある程度の知識は必要となります。公式サイトにマニュアルがあるので、分からない場合はそちらを参考にしましょう。基本的にはコアサーバーと同じなので、ユーザーの多いコアサーバーの情報も参考になります。

使い勝手は可もなく不可もなくといったところです。レスポンスが良いためストレスを感じることはありません。ただし、各設定がドメイン毎に分かれていないため、メールアドレスなどドメインの異なる設定が同じリスト内で管理されます。設定数が多くなるほど管理が煩雑になります。

問題点と言えば、コアサーバーと同様に設定がすぐに反映されないことです。多くの項目で実行後に「設定が反映されるまで数分かかります。」と表示されます。ある程度の処理をスタックして、まとめて実行しているようですね。

転送量制限

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
転送量制限(GB/月) 150 150 300 1,500
推定PV(PV/月) 150万 150万 300万 1,500万
日換算(GB/日) 5 5 10 50

他社と同様に転送量制限があります。上位プランほど優遇されるため、アクセス数の多いサイト運営なら上位プランが必要です。

他のレンタルサーバーと比較して設定値は控えめです。

コアサーバーの場合、転送量の上限を超えると ベストエフォート となり、全体的に負荷が高い場合は、転送量制限を超過しているサイト(アカウント)から転送量が制限されます。バリューサーバーに詳細な説明はありませんが、おそらく同じ仕様でしょう。

どの程度のアクセスに耐えられるのか?

例えば、世界中のウェブサイトの構成などを調査しているHTTP Archiveによると、1ページあたりの平均サイズは2.5MBとなっています。

スタンダードプラン(300GB/月)であれば、 約120,000PV/月 まで対応できます。もちろん、ウェブブラウザのキャッシュ機能を考慮すれば、この数値よりは多くのアクセスが可能となります。

公式サイトでの目安は 300万PV/月 となっています。つまり、1ページあたりわずか100kBで換算しています。WordPressならコンテンツがテキストのみでもCSSやJS等で数百kBとなるので、かなり甘い換算ですね。

この設定は一つの契約に対するものです。サイトを5つ運営すれば、1サイトあたりの上限は約24,000PV/月となります。少ないように思えますが、個人サイトなら十二分なものでしょう。

SSLの仕様

IPアドレスベースとドメインベース(ネームベース)のSSLに対応しています。

運用コストを下げるならドメインベース、互換性重視ならIPベースを選択するとよいでしょう。

グローバールIPアドレスのオプション料金は以下の通りです。全プラン共通となっており、 400円/月 です。長期契約ほどお得になり、1年契約なら2割引となります。

IPアドレスオプション 全プラン共通 1ヶ月あたり
1ヶ月契約 400円 400円
12ヶ月契約 4,000円 333円

グローバルサインのSSLサーバー証明書がオプションで用意されていますが、なかなか高価です。他社で取得した証明書の持ち込みに対応しており、安い証明書さえ用意できれば格安でSSL化が可能です。

グローバルサイン クイック認証SSL 企業認証SSL EV SSL
年間契約 20,000円 35,000円 76,000円
共有SSL(共用SSL)
「https://ss1.valueserver.jp/ドメイン名/」となります。「example.com」であれば「https://ss1.valueserver.jp/example.com/」となります。SSL証明書はGlobalSignのクイック認証SSLが利用されています。

SNI SSL対応

バリューサーバーはドメインベースであるSNI SSL(TLS拡張)に対応しています。グローバルIPアドレスが不要となるため、低コストでウェブサイトのSSL化(HTTPS)が可能です。さらに、格安証明書も取り扱っているため、わずか100円/月でSSL対応サイトを運営できます。

IPアドレスベースと大きく異なる点はブラウザの互換性です。SNIはそこまで新しい規格ではありませんが、少し古いブラウザでは非対応となります。例えば、ガラケー(フィーチャーフォン)やWindows XPなどの古いOSは非対応です。

無料のSSLサーバー証明書「Let's Encrypt」を導入するのも一つの方法です。約3ヶ月ごとに更新作業が必要となりますが、運用コストは0になります。導入方法については下記を参考にしてください。

ドメイン

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
マルチドメイン 3 25 無制限 無制限
サービスドメイン 2 10 10 10

全てのプランでマルチドメイン対応です。

「まるっと」「エコ」の数値は、サブドメインを含みます。他のプランは 無制限 (9,999個)です。

バリューサーバーでは契約時に初期ドメインが発行されます。そのため、独自ドメインがなくともウェブサイトの公開が可能です。さらにサービスドメインを追加できるため、まるっと以外なら計11個のサイトを運用できます。

バリューサーバー提供ドメインの形式
[アカウント名][プラン][番号].valueserver.jp。[プラン]は、m(まるっと)、e(エコ)、s(スタンダード)、b(ビジネス)となります。[番号]はサーバー番号を示す数字です。
例えば、スタンダードプランで、アカウント名が「example」であれば「example.s*.valueserver.jp」となります。
サービスドメインは、valuesv.jp、vsw.jp、uvs.jp、xvs.jp、zvs.jpのサブドメインを使用できます。
初期ドメインやサービスドメインにサブドメインを設定することはできません。

当然ですが初期ドメインを含むサービスドメインは契約期間のみ有効です。長期的なサイト運営なら独自ドメインの取得をおすすめします。

独自ドメインの取得は同社のバリュードメインがおすすめです。サーバーとドメインをまとめて管理できるため運用も楽です。バリュードメインは格安レジストラなので、あえて他社を選択する必要はないでしょう。

もちろん、他社レジストラで管理する独自ドメインを利用することもできます。ドメインの設定方法は下記を参考にしてください。

日本語ドメイン
対応しています。
他社と同様に日本語ドメインによるメールは非対応です。もちろんPunycodeのままなら可能です。
DNSレコードの編集
MX、A、AAAA、CNAME、NS、TXT、SRVに対応します。

データベース

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
MySQL 1 1 無制限 無制限
PostgreSQL 0 1 無制限 無制限
SQLite

PostgreSQL 対応もバリューサーバーの特徴です。MySQL、PostgreSQLともにスタンダード以上であれば 無制限 (9,999個)にデータベースを設定できます。バリューサーバーを利用するならスタンダードプラン以上でなければ意味がないでしょう。

データベース設定画面を見ると分かりますが、データベース名とユーザー名は同じになり、「アカウント名_任意の文字列」となります。データベースとユーザー(データベースユーザー)はペアで生成され、一つのユーザーで複数のデータベースにアクセスするようなことはできません。

データベースの操作にphpMyAdminまたはphpPgAdminを利用します。初期状態では未導入ですが、ワンクリックでインストールできるので簡単です。

仕様  
MySQL 5.5.45。ENGINES: InnoDB / CSV / MEMORY / BLACKHOLE / MyISAM (標準) / MRG_MYISAM / ARCHIVE / PERFORMANCE_SCHEMA。phpMyAdmin 4.4.11
PostgreSQL 9.2.17 。phpPgAdmin 5.2
SQLite 3.6.20。PHPならSQLite3関数、PDO関数に対応します。
外部接続
SSH対応なので、SSHポートフォワード(トンネリング)という手法で、普段利用しているMySQLクライアントやPostgreSQLクライアントからアクセスできます。

FTP、その他のファイル転送機能

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
アカウント 1 25 無制限 無制限
FTP/FTPS/SFTP

通常のFTPだけでなく、セキュアなFTPSやSFTPに対応しています。

スタンダード以上であれば 無制限 (9,999個)にアカウントを発行できます。追加アカウントのユーザー名は「アカウント名.任意の文字列」と、契約時のアカウント名が付与されます。

アカウントごとにアクセス可能なディレクトリを設定できます。設定したディレクトリより上位ディレクトリへは移動できないため、第三者へのアカウント発行にも便利な仕様です。

ファイルマネージャ

「net2ftp」というファイルマネージャ(ウェブアプリケーション)を利用できます。あまり多機能ではないので緊急時以外の出番はないかもしれません。慣れているユーザーならSSH(シェルログイン)を利用した方がよいでしょう。

機能
ディレクトリ作成 / ファイル作成 / アップロード / ダウンロード / 検索 / コピー / 移動 / 削除 / 名称変更 / 属性変更 / 圧縮 / ファイルサイズ

ディレクトリ構成

「/public_html」が初期ドメインのドキュメントルートとなり、それより上位のディレクトリは非公開領域となります。ホームディレクトリ(/virtual/アカウント名)にも編集権があるため、非公開としたいファイルを隔離できます。

ドメインごとにディレクトリ(ドキュメントルート)が自動的に割り当てられるため、自由にディレクトリを選択することはできません。ディレクトリは自動生成され、ディレクトリ名はドメイン名が利用されます。全て「/public_html」以下に割り当てられ、サブドメイン(例 blog.exampl.com)と親ドメイン(example.com)は同階層に生成されます。

メール機能

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
メールアカウント 3 100 無制限 無制限
送受信制限 500通/日 2,000通/日 4,000通/日 20,000通/日
メーリングリスト × 99 99 99

スタンダード以上であればメールアドレスを 無制限 (9,999個)に発行できます。また、上位プランほど送受信数の上限が優遇されます。

プロトコル  
POP SSL/TLS、STARTTLS
SMTP SMTP-AUTH、サブミッションポート、POP before SMTP、SSL/TLS、STARTTLS
IMAP SSL/TLS、STARTTLS
APOP

多くのプロトコルに対応しているので、どのようなメール環境でも困ることはないでしょう。

様々な機能に対応しています。下記を参考にしてください。

メール機能  
受信時の動作 1) 転送: 指定したアドレス(転送先)へ転送します。メールはサーバーに残りません。転送先はコンマ区切りで複数設定できます。
2) POP/WEB: メールソフトで受信します。
3) 両方: 転送とPOP/WEBの両設定が有効となります。
3) エラー: メールが存在しないというエラーを返し、メールを削除します。
4) 破棄: エラーを返さず、かつ、メールを削除します。
自動返信 自動返信メールの題名は「Re: 来たメールの題名」になります。自動返信メールの送信者は「autorespond」となります。
ウィルスフィルター メールのウィルスチェックを行い、検出された場合、題名に「VIRUS」を付け加えます。
スパムフィルター メールのスパム判定を行います。ヘッダに「X-Spam-Level:」を付け加えます。
カスタムフィルタ 様々な条件でメール受信時の動作を指定できます。Procmailが採用されています。
キャッチオール アカウント名「default」を指定すると、アカウント名の存在しない外部メールをすべて受信可能となります(未指定の場合、送り主にエラーメールとして返します)。
非対応 メールマガジン

カスタムフィルタ

Procmail採用の高機能なフィルタ機能があります。受信したメールを設定した条件で、転送したり削除したりできます。複数の条件を設定できるため、題名やFromを書き換えてから、転送させることもできます(設定順に処理されます)。

ウェブメーラー

ウェブメーラーに「SquirrelMail」と「RoundCube」が採用されています。どちらも多くのレンタルサーバーで採用されているオープンソースのアプリケーションです。

残念ながらどちらもスマートフォンに最適化されていないため、端末に関係なくPC用の画面が表示されます。画面の狭い端末ならIMAP対応メーラーを利用するべきでしょう。

他にもフィーチャーフォン(ガラケー)向けのテキストのみで構成される「Mobile Mail」もあります。

メーリングリスト

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
メーリングリスト × 99 99 99

メーリングリストは他のレンタルサーバーでも採用されている Mailman です。詳細は多くのサイトで説明されているので省きます。

他社とは異なりメーリングリスト用にDNSの設定が必要であったりと、初心者であればまずインストール(Mailmanの設定)でつまずくかもしれません。

初めて追加するドメイン(アドレス)の場合、 「作成までに1時間程度かかります」 と表示されるので、しばらく待つ必要があります。メーリングリストが正しく設置されたかを確認するためには、コントロールパネルの「メーリングリスト管理」にある各メーリングリストの「管理画面」を定期的に開いてみる必要があります。設置が完了するとMailmanの管理画面が表示されます。

ドメイン「sub.example.com」にメーリングリストを設置した場合、管理画面のURLは「http://sub.example.com/mailman/~」となりますが、FTPクライアントで「sub.example.com」のディレクトリを確認しても何も生成されません。DNSの設定を変更しているので、ユーザー管理外の別領域に作成されているのでしょう。

PHPの仕様、他の言語について

バリューサーバーでは標準でモジュール版PHP5.6(セーフモードなし)が設定されており、このままの利用が推奨されています。PHP7を含む複数のバージョン(CGI版)に対応しており、コントロールパネルでドメインごとにバージョンを設定できます。

PHPの動作設定は.user.iniまたは.htaccessで指定できます。CGI版を選択した場合、5.3以上であれば.user.iniを利用できます。php.iniは機能しません。モジュール版の場合、.htaccessで指定できます。

仕様  
PHP モジュール: 5.6.30。CGI: 7.1.2 / 7.0.16 / 5.6.30 / 5.5.38 / 5.4.45 / 5.3.29
Ruby 2.6.6
Python 1.8.7
Perl 5.10.1
SSI

標準で読み込まれる拡張モジュール

Loaded extensions Core date libxml openssl pcre sqlite3 zlib bcmath ctype curl dom hash fileinfo filter ftp gd gettext SPL iconv json mbstring mcrypt session standard mysqlnd PDO pdo _mysql pdo_ pgsql pdo _sqlite pgsql Phar posix Reflection mysqli SimpleXML soap sockets exif tokenizer xml xmlrpc xsl zip cgi-fcgi ereg apache2handler bz2 calendar dba enchant gmp imap interbase intl ldap mssql odbc pspell recode shmop snmp sybase_ ct sysvmsg sysvsem sysvshm tidy xmlwriter mysql pdo _dblib PDO_ Firebird PDO_ODBC wddx xmlreader apcu jsond idn leveldb mhash apc ionCube Loader uopz Zend OPcache xdebug pcntl readline SQLite
7.1.0 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
7.0.14 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
5.6.29 Module - - - -
5.6.29 CGI - -
5.5.38 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
5.4.45 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
5.3.29 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

SSH

全てのプランでSSHを利用できます。SSH接続は パスワード認証 となっており、初心者でも簡単に利用できます。サポート対象外ですが正しく設定を行えば 公開鍵認証 にも対応できます。

バリューサーバーのSSHは1つのIPアドレス(接続元)からのみ接続可能です。IPアドレスはコントロールパネルから登録します。

この設定は30日間保持されます。ただし、家庭用回線の場合、定期的にIPアドレスが変化することもあるため、接続できないと思ったらコントロールパネルで再設定する必要があります。

設定が反映されるまで少し時間が掛かるので、ネットワーク環境が変わる外出先での利用には適しません。

コアサーバーの初期設定は「rbash」(制限付きbash)となっていますが、バリューサーバーは「bash」となっています。

Cron

プラン まるっと エコ スタンダード ビジネス
Cron 無制限 無制限 無制限 無制限

Cronにプランごとの差はなく、登録数に明確な制限はありません。おそらく無制限に登録できると思いますが、ユーザー(アカウント)ごとにリソース使用量(CGI負荷)を監視されているので、負荷の高い処理が多数同時に実行されると制限対象となるでしょう。多くの処理を実行させるなら、実行時刻を上手く調整する必要があります。

設定方法は、初心者には少し難しいタイプです。他社ではプルダウンメニューから選択するだけのものもありますが、バリューサーバーではcrontabの書式で設定する必要があります。

最短実行間隔が 1時間 となっており、他社と比較してかなり長めの設定です。1時間以内の実行間隔が必要であれば、同じ内容のジョブを複数登録して、実行時間をずらす必要があります。

最大実行時間は 3分 となっています。これを超えると強制停止となります。

使い勝手とは関係ありませんが、シェルスクリプトのみ登録できます。他の言語(PHPなど)を実行する場合は、以下のようにシェルスクリプト内で呼び出す必要があります。

#!/bin/sh

#PERL
/usr/local/bin/perl /virtual/アカウント名/cron_exe.pl
#PHP
/usr/local/bin/php /virtual/アカウント名/cron_exe.php

ログ機能

アクセスログを取得/表示することができます。生ログは初期設定では保存されないので、コントロールパネルで有効にする必要があります。生ログは「~/log」にドメインごとに保存されます。

コントロールパネルでは、各ドメインごとに日付(何日前)を指定して解析結果を表示できます。

ログ更新時刻
午前4時頃に更新されます。当日分のログをすぐに確認したい場合は、コントロールパネルにある「アクセスログ閲覧」の「本日分の生ログを保存」を実行します。

非常に簡易的なアクセス統計機能もあります。下記の項目をコントロールパネルで確認できます。

アクセス統計 項目
アカウントの負荷率 / ドメイン毎の転送量 / 転送量合計 / ドメイン毎のリクエスト数 / リクエスト数合計 / ドメイン毎のユニークホスト数 / ユニークホスト数合計

ウェブサーバー(Apache)のエラーログ出力には非対応です。

アクセス解析

アクセスログ閲覧の「解析済みログを保存する」を有効にすると、 analog6.0 によるドメインごとの解析結果が「/public_html/log」に保存されます。Webブラウザで「ドメイン名.html」にアクセスすると、詳細なアクセス解析結果を閲覧できます。

解析項目
時間別集計 / ドメイン / 組織別 / ホスト / ブラウザ / ブラウザ集計 / OS / ファイルサイズ / ファイル種類別 / ディレクトリ / リクエスト

バックアップ

ユーザー向けの(自動)バックアップ機能はありません。重要なデータがあれば、ユーザー自身でバックアップを行う必要があります。

MySQL、PostgreSQLともにダンプファイルの保存(出力)に対応しています。任意のデータベースを選択して保存することも、全てのデータベースをまとめて保存することもできます。

ダンプファイルからのリストア(復元)にも対応しています。

サーバー間コピー

他のサーバーにあるデータをFTPで取得(同期)する機能があります。例えば、他のサーバーからバリューサーバーに引っ越す場合に利用できます。

残念ながら他のサーバーへデータを転送することはできないようです。

データ同期

あまり用途を思いつきませんが、ドメイン間でデータを同期させることができます。UNIXのシンボリックリンク機能を利用してるので、この機能を使わなくともSSHで設定することもできます。

  • 「example.com」(同期元)と「sub.example.com」(同期先)を同じ内容にすることができます。つまり、ディレクトリ「example.com」にアップロードしたものは「sub.example.com」でも表示されます。
  • ディレクトリ「/public_html/example.com/blog」と「blog.example.com」(同期先)を同じ内容にすることができます。つまり、example.comのドキュメントルート内の「blog」ディレクトリ(= /public_html/example.com/blog)にアップロードしたものが「blog.example.com」でも表示されます。

WordPressセキュリティ対策

「wp-login.php」と「/wp-admin/」への海外からのログインを拒否します。主にダッシュボード(管理機能)を保護するためのものであり、記事(コンテンツ)の表示に影響はありません。

ハードウェアやソフトウェア

OS
CentOS release 6.8
CPU/メモリ
Xeon E5-2670 2.60GHz x2CPU / 96GB
Xeon E5620 2.40GHz x2CPU / 96GB
選択したサーバーにより変化します。
インストール補助機能対応
WordPress / Movable Type Open Source 5.2.10 / XOOPS X
このMovable Typeは2015年10月に開発元(Six Apart)のサポートが終了しています。MTを利用するなら最新版を手動でインストールしましょう。
コマンドとライブラリ
バリューサーバーに導入されているコマンドとライブラリはこちらを参考にしてください。
ファイルの存在を確認しただけであり、パーミッションによっては動作しないものもあります。

その他の機能

機能  
BASIC認証の補助機能 .htaccessと.htpasswdに記述する内容を生成する機能があります。
ファイル所有者の一括修正 ファイル所有者の一括変更が可能です。所有者が契約者以外になっているファイルを一括で変更します。

プラン変更には非対応

バリューサーバーはプラン変更に非対応です。

契約後にスペック過剰または不足と分かっても、簡単に他のプランへ移行することができません。もし、プランを変更するのであれば、新しく希望のプランを契約しデータ移行や再設定が必要となります。新規契約と変わらず手間がかかります。

バリューサーバーはプラン毎にサーバーが異なるため仕方がありませんね。

サポート対応

サポート  
メール お問い合わせフォームを利用します。原則48時間以内の対応です。土日祝日は対応していないようです。
ライブチャット チャットによる問い合わせが可能です。対応時間は平日の9:30〜17:30となっています。
ユーザーフォーラム 自由に書き込み・閲覧できる掲示板があります。

以前はメール(お問い合わせフォーム)のみでしたが、ライブチャットによるサポートも開始されました。平日の営業時間内に限定されますが、気軽に問い合わせ可能な環境となっています。

ユーザーフォーラム(掲示板)もあり、ユーザー同士での情報交換が可能です。サポート範囲内の質問であればスタッフからの回答もあります。サポート対象外の質問であれば、掲示板を利用するとよいでしょう。

何度かお問い合わせフォーム経由でサポートを利用していますが、レスポンスも早く丁寧な回答が得られています。ただし、掲示板には対応が遅いというコメントもあるので、担当者によって違うのかもしれませんね。

支払い方法

クレジットカードの「自動決済」以外は、前払い(プリペイド)方式となっています。バリュードメインの デジポ を利用でき、キャンペーンや支払額に応じてポイントが付与されます。ポイントは関連サービスの支払いに使用できます。

支払い方法  
クレジットカード VISA / Master / JCB / AMEX。Vプリカ不可。
WebMoney 10%のシステム利用料が必要です。
コンビニ決済 ローソン、ファミリーマート、サンクス、サークルK、デイリーヤマザキ、ミニストップ、セブンイレブン。決済手数料が必要です。
銀行振込 振込手数料が必要です。

解約方法

サーバーのコントロールパネルにある「アカウントの閉鎖」よりサーバー閉鎖を行います。有効期限が経過するとユーザーコントロールパネルの「バリューサーバーアカウントの登録・管理・購入」から契約サーバーの削除が可能となります。

また、有効期限までに契約の延長(支払い)を行わなければ、有効期限の翌日に自動的に解約となります。サーバー上のすべてのファイルは1~7日程度の時間を空けて削除となります。

まとめ

公式サイトやコントロールパネルのデザインなど、初心者にも利用して欲しいという印象は感じますが、中身はコアサーバーと変わりません。コアサーバーと比較するとマニュアルがやFAQが充実していますが、他社と比較すると不足感を否めません。

サービス開始から3年以上経ちますが、あまり契約者は増えていないようです。サーバーの設置数を確認すると、コアサーバーの10分の1程度です。やはり初期費用無料のコアサーバーに流れているのでしょう。

ただし、あまり変わらない仕様(機能)であってもハードウェアの性能差は大きく、ウェブサイトの表示速度はバリューサーバーが大きく上回ります。コアサーバーのレスポンスに不満があるなら、バリューサーバーを試してみるとよいでしょう。

コストパフォーマンスは抜群に優れています。スタンダードプランなら様々な機能が無制限となり、月額わずが 334円 (1年契約時)です。初心者には少し難しいレンタルサーバーですが、多機能でありサーバーの勉強をしながらウェブサイトを運営するには適しています。何気に対応している PostgreSQL も、必要とするユーザーなら嬉しい仕様でしょう。

さらに、他社のSSLサーバー証明書の持ち込みに対応しているので、低コストまたは無料でSSL対応サイトを運営できます。


更新履歴  
2017年03月29日 PHPのバージョンが更新されました。
2017年01月20日 更新しました。
2016年12月23日 PHP7.1が追加されました。
2016年12月02日 PHPのバージョンが更新されました。
2016年10月09日 レビューを刷新しました。
2016年09月16日 PHPのバージョンを修正。
2016年06月07日 SNI SSLに対応しました。
2015年12月12日 PHPのバージョンを修正。
2015年8月27日 大幅な加筆修正。
2015年3月18日 CRONと無制限の記述を追加。

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